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2014年04月22日

【文章教室14】数字の間違いはとんでもない誤解を生む

文章や話に数字が入ると、具体的になり、説得力が生まれます。庶民宰相と呼ばれた田中角栄氏は、数字に強いことで有名でした。統計の数字をはじめ、費用の額、人員の数、道路や鉄道の総延長距離など、数字を入れて話すので、頭の中にすっと入ってくるような話なので納得したといいます。

数量だけでなく、年数や日付なども話の内容を具体的にします。「かなり前」と「8年前」では受ける印象が全く違うでしょう。目標を立てるときなども、具体的な数量や期限の日付けなどを入れて明確にすることが必要です。

ところが、この数字ですが、これを間違えると、とんでもないことになります。

2005年12月8日、ある証券会社の担当者が「61万円1株売り」とすべきところを、「1円61万株売り」と誤ってコンピュータに入力してしまったのです。瞬時に買い注文が殺到しました。担当者は1分25秒後に誤りに気が付いたのですが、すでに市場に公開してしまったので、取り消すことができません。

市場が大混乱し、結局、この証券会社は400億円以上もの損害を被ったのです。

価格だけではありません。時速200キロメートルを時速20キロメートルと桁を間違えたり、漢数字の「万」を入れ忘れたり、あるいは年を越したことを忘れて年数を間違えたりということは、よく注意しないと犯しやすいことです。

数字はとても便利なものです。話に具体性、説得力を与えてくれ、客観性があるため、情報を共有するには不可欠です。

でも、それを間違えると、予想もしなかった誤解を生むことがあることをよく認識しておく必要があります。日付け、年数、数量、単位など、数字を使用するときは、よく確認するようにしましょう。 

(徳)

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