光言社 編集者ブログ

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2024年09月05日

〝ふと〟与えられること

 日常を送りながら、〝ふと〟与えられることはありませんか?

 祈祷の中で、友人との会話の中で、家族で食事をしているとき、仕事中など。さまざまな場面で、ふと、感じることってあるのではないでしょうか?

 私は、時々起きる、そんな、〝ふと〟与えられることを大切にしています。

 なぜなら、自分の考えでは思いつかないことだからです。そんなことから、天から下りてきた言葉や思いではないかと捉えるようにしています。

 あるとき、ふと思ったことを家庭の中で、即実行したことがありました。家族からは、「思いつきでやらないで!」「予定と違うことを急に何?」とひんしゅくを買ってしまいました。

 そんな苦い経験から、「こういうのは、どう?」と意見を聞くようにし、それがかなっても、かなわなくても〝よし〟としています。

 私の場合、〝ふと〟感じることは、前向きなことのようです。何か、〝気をつけろ〟という暗示のような内容も与えられれば、事故に遭うことはないだろうと思ったりしますが、今のところ守られているので感謝しています。

  

 今回は、〝ふと〟思ったことが実現したことの一つを紹介します。

 3年前のある日、教会で「子女を祝福に導くための父母勉強会」が開かれ、夫婦で参加しました。講師が、「子女を祝福に導くためにもっとも大切なのが、夫婦の一体化です。子女は、夫婦の関係を実によく見ています」と言いました。

 何度も聞いてきたはずの言葉ですが、このときの私の心に響きました。

 〝うちはどうかなあ⁉ どうしたら一体化できるかな⁉〟と考えたとき、ふと〝夫が願う共通の趣味を持ったらいい〟〝テニス〟と浮かんだのです。

 これは、神様の啓示かもしれないと思いました。

 私たち夫婦は、家庭を持って丸27年になります。当時、夫が実家から持ってきた荷物の中に、昔使っていた硬式ラケットとボールがありました。夫は、「いつか一緒にテニスができたらいいなあと思ってね」と言ったのです。

 勉強会中に、テニスが浮かんだとき、当時のことを思い出しました。「ずっと待っていてくれた夫。やっとその時が来たんだ」と思いました。

 それから、中古のテニスラケット(800円)を買って、近所の公園で人がいないのを見計らい、月1、2回練習するようになりました。

 夫がコーチになって、素人の私に基本的なルールやラケットの握り方などを教え、実践に入ったのですが、公園の地面はボコボコなので、ボールがイレギュラーバウンドしてしまい、ラリーになりません。

 それでも、夫婦で同じ趣味を持ち、うまくボールを返せたときには褒め合う、そんな時間が楽しく感じました。

 1年が過ぎた頃、「そろそろテニスコートでやってみよう」という話になり、区営のテニスコートの抽選に応募してみました。

 結構な倍率でしたが、当選し、テニスコートデビューを果たします。でも、こんな初心者がコートを使っていいのだろうか、隣のコートの人に迷惑がかかるかもしれないなど、不安だらけでした。

 案の定、コートでやってみても、私が夫に返すボールが定まらず、夫は私の打ったボールを追いかけて走り回るのです。(笑い)

 そんなスタートでしたが、夫の指導のおかげで、回を重ねるごとに上達し、ラリーができるようになりました。

 今では、テニスは私たち夫婦にとどまらず、地域のメンバーが加わって、家族ぐるみの交流へと発展しています。

 テニスを始める前は、夫に対して、もっと表に出て活動してほしいと思いましたが、優しいテニスコーチとして指導する側に立ち、みんなを喜ばせています。

 歳月が流れ、昨今の教会を取り巻く状況を鑑み、やっと見えてきたことがあったようです。

 家庭に軸を置くようになって、〝夫が願うことをしてあげたい〟と考えるようになりました。それが、私たち夫婦の一体化の秘訣のようです。 

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