10月某日、わが家からテレビが消えました。
理由はよくある(?)、子供たちが約束した時間を過ぎても見ているから、というもの。いつかテレビなし生活をしてみようと考えていましたが、その日が突然来てしまいました。注意し続けた夫の堪忍袋の緒が切れて、急に片づけてしまったのです。
子供たちは泣き叫び、生粋のテレビっ子である私も複雑な気持ちになってしまいました。休日にボーっとテレビを見るのがストレス発散にもなっていたので、私の休日はどうなってしまうのだろう……と思いながら、箱に入れられるテレビを見詰めていました。
以前はネットで「テレビ デメリット」なんて検索して、テレビからは良い影響を受けないと思っていました。でもいざなくなると、今度は「テレビ メリット」と検索している自分を発見。その中で、テレビを見ている家庭の子供は、国語力が高い傾向があるという記事が目に留まりした。
理由として、ネットで検索するのとは違いランダムに情報が流れてくること、映像と音声が同時に入ってくるので、言葉の持つ意味をイメージしやすいこと、親とニュースについて話し合えることなどが挙げられていました。
メリットは分かったものの、子供たちの生活態度や箱から出す手間を考えると、テレビをすぐに再設置する気持ちにまではなりませんでした。
それから1か月以上たったわが家、思ったより平和です。撤去後2、3日は「テレビ!」と言っていた子供たちも、1週間ほどで慣れてしまい、タブレットでゲームをしたり、(取り上げられては大変と、時間は守るようになりました笑)、ボードゲームをしたり、本を読んだりして過ごしています。本を読む時間が増えたのは、親として、また出版社で働いている者として、うれしいことです。
話し合いもせずに片づけたことが心に引っかかっている夫が、たまに「テレビ、出したほうがいいかな?」と子供たちに聞きますが、子供たちは「別に」と、今は関心がないようす。心の中で「もちろん!」と言っているのは、私だけのようです。
少し寂しい気持ちはありますが、子供の成長とテレビのメリット、デメリットを考えながら、しばらくテレビなし生活を続けることになりそうです。