わが家の子供たちが通う保育園は、保護者会主催の活動やイベントが盛んです。新型コロナウイルスが流行する前は、夏祭りやクラシックコンサートなど、楽しい企画が行われていました。
しかし、保護者会の役員になると負担が大きいため、なかなか立候補する人がいません。くじ引きで外れた人が役員になるという、〝罰ゲーム〟のような面がありました。
そして、なんと今年、くじ引きにより、私が副会長になってしまったのです。
コロナ禍のため、保護者会が主催する大きな活動は自粛する方向で決まりました。しかし、今年の保護者会には、今まで園が主体となって行ってきた園児たちの写真の販売を、保護者会が主体となったものに変えていくという仕事がありました。
副会長としてできる限りのことはやろうと思い、私は写真販売をよりスムーズに進めるための方法を積極的に模索し、会長や役員の方たちと共有しました。
実際に進めてみると、業者の選定やプライバシー問題の解決、保護者からの同意を集める作業などで気をもむことがあり、正直、〝なんで私が……〟と思ったことが何度もありました。
しかし、あるとき園長先生から、「あなたが今年の副会長でよかった」という趣旨のことを言われて、考えが変わりました。実は、昨年の保護者会では、写真販売のやり方を変えることについて園と意見が合わず、このまま写真販売自体をなくそうという話もあったのです。
園長先生の言葉から、自分が実際に周囲のために生きることができたと分かり、とてもうれしく思いました。
「地域を天一国に!」という意識はありつつも、今まで実際には何もできていませんでした。しかし、保護者会の副会長をやってみて、このような小さな努力の積み重ねこそ周囲の信頼を得る道であり、地域に天一国をつくる一歩になるのかもしれないと思えました。
伝道活動をしているわけではありませんが、天寶修行をさせていただいている気分になりました!
香