『世界家庭』では、家庭連合のWeb説教を担当している柴沼邦彦・天一国特別巡回師(777 双)の「誌上礼拝」を不定期で掲載しています。
以下、本誌(7月号)から抜粋します。
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被造世界の共通事実を通して神様の姿を知る
それでは、目に見えない神様を知るには、どうすればいいのでしょうか。
まず、作家を例にして、人間の心がどのように理解されるのか考えてみましょう。私は、トルストイというロシアの作家が大好きで、高校生の頃、『戦争と平和』や『イワンのばか』などの著作を夢中になって読みました。
トルストイの作品のストーリーや登場人物に現れる共通性を探っていくと、次第にトルストイの思想はこういうものだと見えてきます。また、彼の家庭生活やふだんのようす、言動に関して、彼の妻や交流のあった人々が残した証言が、彼の心のうちを客観的に理解する手助けとなります。
同じように、神様が創造された有形世界を調べることで、〝無形なる神〟を理解することができます。
聖書に「神の見えない性質、すなわち、神の永遠の力と神性とは、天地創造このかた、被造物において知られていて、明らかに認められるからである。したがって、彼らには弁解の余地がない」(ロマ一・20)とあるように、被造世界にある共通事実を通して、神様の姿が明らかになるのです。
「神は自分のかたちに人を創造された。すなわち、神のかたちに創造し、男と女とに創造された」(創世記一・27)。
この聖句のように、世の中には男性と女性がいます。そして、動物界はオスとメスで構成され、植物界は雄しべと雌しべによって繁殖し、分子は陽イオンと陰イオンが結びついて存在しています。素粒子から人間に至るまで、全ての存在は「陽性」と「陰性」で成り立っているのです。……
また、人間は、男性と女性があるという以前に、心と体を持った存在です。同様に、全ての存在は、人間の心のような「性相」と、体のような「形状」から成り立っています。
動物なら本能性と体、植物では植物心と体というように、全ての被造物は、精神的な面と物質的な面を持っているのです。そして、それらは決して切り離すことができません。
テレビなどで、ライオンの狩りのシーンを見たことがあるでしょう。サバンナで、おなかをすかせたライオンが、シマウマを狙うとき、ライオンには〝シマウマを食べたい〟という欲求が生じています。自らの生命を維持する必要があるからです。
そのような欲求に従い、ライオンがシマウマに向かって草陰から飛び出したとき、足が亀のように遅かったら、シマウマに追いつくことはできません。
シマウマに飛びついたとしても、鋭い牙や爪がなければ、相手を引き倒すことはできません。ライオンには、その欲求を満たすための肉体が備わっているのです。それが正に〝自然〟です。
もし、私たち人間に心がなく、肉体しか持っていないのであれば、真理や愛、善なる行為を求める必要があるでしょうか。
人間は、一時的な愛では満足できず、永遠、絶対、不変の愛を願い、愛する人といつまでも一緒にいたいという願望を持っています。
長く生きたとしても百年ほどの寿命しかないにもかかわらず、そのような願望が生じるのは、人間が、肉体だけの存在ではないからです。
神様が永遠に自存されるごとく、人間にも永生する体があります。それを「霊人体」と言います。そのような体がないのに、永遠を求めているとしたら〝不自然〟でしょう。
このように被造世界を調べていくと、創造主であられる神様は、根本的な原因者として、本陽性と本陰性、本性相と本形状から成ることが分かります。
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全文は、7月号の76〜81ページをごらんください!
*編集部から*
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