『原理講論』には難しい言葉が使われている箇所が多くあります。そのため、意味がつかめなかったり、文脈からしてこうではないかと推測するものの、違った意味に捉えてしまうようなこともあります。そこで、難しい言葉に解説を加えてみました。
[ ]の中は、『原理講論』のページ数と、行数を示しています。一つの言葉に、二つ以上の意味がある場合、『原理講論』で使われている意味のほうに☆印をつけました。反対語は⇔で、参照は→で示してあります。
【予定論】
[237-2]予定説(よていせつ)
人間の救いが全く神の自由な恩恵の選びに基づくことを強調する聖書の教説。
[237-5]栄枯盛衰(えいこせいすい)
栄えることと衰えること。
[237-5]興亡盛衰(こうぼうせいすい)
おこり栄えることと滅びること。
[237-13]ヤコブ
イスラエルの族長の一人。イサクとリベカの子で、双生児の弟のほう。のちにイスラエルと改名される。
[237-14]エサウ
族長イサクの子で双子の兄。エドム人の祖(創36:8)。弟ヤコブとは胎内にあるときから争い、性質も生活様式も正反対であった。
[241-2]サウル王
イスラエルにおける最初の王。新約では、サウロ(使13:21)と表記している。
[241-14]後(のち)のアダム
聖書では「最後のアダム」とあり、第二アダムとしてのイエスを指す。
[242-6]イスカリオテのユダ
イエスを裏切ったユダの呼称。ヤコブの子ユダと区別するためにこう呼ばれた。
[242-7]マッテヤ
イエスが洗礼を受けた時からイエスに従い、イエスの復活を目撃した弟子の一人。常にイエスと行動を共にし、従った。したがって使徒職としての資格を備えていた。イスカリオテのユダが主に背き、十二使徒に欠員ができたので、イエスの昇天後、弟子たちは集まって祈り、バルサバと呼ばれるヨセフ(ユスト)とマッテヤを候補者に立ててくじを引いた。くじはマッテヤに当たり、彼は十二使徒の一人に加えられた。
[244-6]信奉(しんぽう)する
ある宗教・思想・教えなどを最上のものと信じて従うこと。
[244-12]証(あかし)
自分の経験したことを語って他人に知らせること。真実を証明するものとして、「証」という言葉が使われている。
[244-13]恩賜(おんし)
君主から臣下などに対して、これまでの忠節や功労を感謝するために与える物品やその行為を指す。日本では「恩賜」と単に言えば、天皇から賜ったものを指す。
[245-13]召命(しょうめい)
罪の世界に生きていた者が、救いのために神に呼び出されること。
[245-14]カデシ
チンの荒野にあった場所。荒野を旅行したイスラエル人の宿営地で、カデシ・バルネアと同地。
[245-14]メリバ
カデシ・バルネア付近の地で、岩から水が出た奇跡にちなんで名づけられた名称。
[245-14]磐石
大きな石、または岩。
[246-17]天稟(てんぴん)
天から授かった資質。生まれつき備わっているすぐれた才能。天賦。
[247-1]後天的(こうてんてき)
生まれてからのちに身に備わるさま。
[249-5]恩寵(おんちょう)
1 神や主君から受ける恵み。慈しみ。
2 キリスト教で、人類に対する神の恵み。☆
[250-1]嗣業(しぎょう)
家督権。相続権。
[250-10]行使(こうし)
権利・権力などを実際に用いること。
[250-11]カルヴィン
ジャン・カルヴァンとも。フランスの宗教改革者、神学者。ルターに遅れること約20年、いわゆる第二時代の改革者。神の予定を強調した。
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