昨年末、韓国の祖父の聖和式に参加しました。
韓国に到着して1日目に、父は「こんなに過酷だとは思わなかった……」と、こぼしました。
今回は、実はあまり知らない韓国の聖和式について書こうと思います。
韓国には日本の「お通夜」のような概念はなく、昼夜問わず弔問客が訪れます。
弔問客は、まず、빈소(ピンソ、殯所)に通され、祖父の祭壇に献花と敬拝をします。
次に、喪主や遺族に挨拶をします。その後、横の部屋(食堂のような所)で食事をしてから帰るという流れです。
私と父が韓国に着いたのは、祖父の聖和後、2日目。葬儀場に到着して、祖父の祭壇に敬拝すると、すぐに白いチョゴリを渡されました。
それから休みはありません。弔問客に献花の花を渡したり、靴を並べたり、食事を運んだり、弔問客の相手をしたり、大忙しでした。
弔問客が帰り、そろそろ解散しましょうとなったのが、夜の10時過ぎです。喪主である伯父は残り、他の人は家やホテルに移りました(伯父はずっと泊まり込み)。次の日の集合は朝7時……。
ホテルに到着した父は、げっそりしていました。
韓国の聖和式が初めての父は、母から「きょうは何もないよ」と言われたため、韓国に到着したら休めると思っていたようでした。母は「きょうは、(式は)何もないよ」という意味で言ったようです。(私は、実は2回目だったので、だまされませんでした)
祖父の聖和後3日間、家族は빈소を守り、数百人の弔問客を迎えます。
そして、4日目の朝、聖和式と원전식(ウォンヂョンシク、原殿式)をして、祖父に最後のお別れをしました。
大変な路程でしたが、家族で、祖父が霊界に行く道を守れたという達成感がありました。少しでも、祖父がくれた愛に報いることができたような気持ちです。
日本と韓国の形式の違いはあれ、その本質は変わりません。神様に出会い、神様のために人生を捧げた祖父が、神様の懐に迎えられる時を共に喜ぶことができました。
そして、祖父の人生の証しを聞きながら誇らしく思い、私もこのように生き、このように死にたいと胸に刻みました。
大切なのは、中身ですよね。