2008年7月19日、真の父母様を乗せたヘリコプターが韓国・清平の山中に不時着するという事故が起き、世界中の統一家に激震が走りました。
その日は土曜日で、私は翌日の日曜礼拝で事故の報を知ったと記憶しています。その4か月前の3月17日に、文孝進様が45歳の若さで聖和されたばかりでしたから、打ち続く災難に大きな衝撃を受けました。
真の父母様はご無事だったらしいということで安堵したものの、情報も少なく、しばらく心配しながら過ごしたことを思い出します。
事故から6日後の7月25日、文善進様が天正宮博物館の訓読会の場で、次のような証しをされました。
「神様がお父様を保護してくださり、そして、霊界に行かれた孝進兄さんが…守ってくださったことを実感しました。同乗していた多くのメンバーが、ヘリコプターが落ちる前に孝進様を見たと証言しています」(『ファミリー』2008年10月号)
ヘリコプター事故は、通常、助からないと言われています。にもかかわらず、奇跡的に16人の搭乗者全員が無事だったのです。霊界に行かれた孝進様が必死で守っておられたに違いありません。
ところで、この事故を清平湖から目撃していた人がいたのをご存じでしょうか。TWJ(現・『世界家庭』)2012年4月号に、その証しが掲載されています。少しご紹介します。
証しをしたのは、クリスチャンであり、当時、社団法人韓国映画プロデューサー協会理事長だった金英灝(キム・ヨンホ)監督です。金監督は、清平湖で友人と一緒に釣りをしていたときに事故を目撃したのです。
金監督はこのように証言しています。
「(ヘリコプターの音がするので)そちらを見てみると、天使と、児童たちがクレヨンの色を塗ったような虹が現れたのです。驚きました。虹の色が鮮明で、ハスの花のような雲が……。仏教の絵で見る、ハスの花のようなものがあるではないですか? お釈迦さまを載せている花です。そのような雲がヘリコプターをしっかり支えているのです。天使のような人々が翼を広げて、ついて行きます。私が見た限りでは、天使の数は50から60にはなりました」
この不思議な光景を目にした金監督は、やむにやまれず、いろいろな場で、「文鮮明総裁の一行16人が助かった理由がわかるか? 天使が手助けし、神様が手助けして……」と証しをしました。
その結果、金監督は、キリスト教界はもとより、映画界からもバッシングを受けるようになったのです。横領の罪を着せられそうになったり、インターネットでたたかれたり……。甚だしくは、自宅の門に包丁が突き刺さっていたこともあったそうです。
そのような迫害を越えて金監督は、家庭連合の門をたたきます。やがて、ヘリコプターの事故現場で訓読の精誠を捧げるようになり、真のお父様にも覚えていただいたのです。
後年、ヘリコプター事故について、教理研究院の太田朝久院長は、次のように解説しています。
「2008年に『七・八禧年』を宣布された真の父母様は、神様の復帰摂理を結実させるため、公式的に韓国に帰られました。
韓国キリスト教界は、アメリカで再臨主としての勝利圏を打ち立てられた文鮮明先生を受け入れて、一体化すべきでした。そうすれば2008年は「南北統一」を実現する機運が一気に高まったはずでした。……
ところが、韓国キリスト教界は文先生を受け入れず、統一食口も天の願いに呼応できませんでした。そのため再臨主の生命は危険にさらされ、同年7月19日にヘリコプター事故が起こってしまったのです。
しかし、イエス様と違い、文先生は真の母を復帰され、メシヤとして三代圏を確立しておられたために『実体復活』を成し遂げられたのです」
(TWJ2014年2月号「ゴッディズム・ポイント講座」)
2008年8月3日、天正宮博物館
この解説を読んで、天の父母様がどうして、食口ではないクリスチャンに、このような奇跡を目撃させたのかが分かるような気がしました。
あの事故から間もなく15年──。
天の父母様が見せてくださった奇跡をいま一度思い起こしつつ、神統一韓国を祈る一日にしたいと思います。
晶