スマホをなくすと、ホント焦りますね。
数年前にiPhoneを落としたときには、自宅に帰り、「iPhoneを探す」の機能を使ってコンピュータで調べると、モニター上の地図で、乗っていた電車の終点駅が指し示されました。
これは、GPSを使って位置が分かるってことなんでしょうかねぇ。
すぐにその駅に電話して、その日にiPhoneを取りにいきました。
ところが今回は、7月末に、なんと岐阜県の山の中で落としたのです^^;
そして、落としたのは私ではなく、長男(20代)。
標高3,180メートル、日本で5番目に高い名峰に登り、その日は何のトラブルもなく、難所を切り抜け、無事テントまで戻りました。もう、気分は最高。
翌日、テントから車を止めてある場所まで約5時間、下山するのですが、最後の1時間の道のりを残したところで、息子はスマホがないことに気づいたのです。
あ然としました。事故もなく、ケガもなく、快晴に恵まれた山行(2泊3日)の、最後の最後なのです。
一緒に登った他の3人(同じ区域のメンバー)も、誰も言葉が出ません。
「少し、捜してきたらいいよ」とは言えないのです。見つけられる当ては全くないうえに、皆、気力体力は限界。
「もう、諦めたほうがいいよ」とも言えません。現代においてスマホは自分の身代わりとも言えるほど、重要な情報が詰まってますからね。それに、安いものではないですし。
どうするか、親の私が決断するしかありません。
息子には、出発時に、絶対にスマホを落とさないようにと口を酸っぱくして話してありました。
私は、怒りが湧いてくるのを何とか抑え、「捜しに戻るのはリスクが高すぎるから、下山しよう」と息子に話しました。
息子も、それに応じてくれました。
東京の自宅に戻ってから、すぐに警察に届け出ました。
私もよく怒るのですが、このようなことがあると妻は子供を見境なく叱ります(^o^)
(我ながら、ひどい両親だ!)
ところが今回は、なぜか息子を責めませんでした。
5日後、「SIMカード拾得のお知らせ」というメールが、契約している携帯のキャリアから来ました。拾得先は、岐阜県高山警察署となっていました。誰かが山でスマホを拾い、届けてくれたのです。
私は、胸をなで下ろしました。
やっと今回の山行が、最高のものとして終わりました。
息子がスマホを落としたときは、“大変なことになった”と、けっこう心情的に打撃を受けたのですが、結果的に、息子も私も、ほとんど失ったものはありませんでした。
どちらかといえば、以前より信頼関係は深まったかもしれません。
훈