光言社 編集者ブログ

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2020年09月17日

時代は「母性」を求めている?

 このコロナ禍で、多くの業種のかたがたが大変な中、テーマパークも厳しい状態が続いています。

 歴史の長い遊園地も閉園を決めたり、千葉にある夢の国も大規模な人員コストの削減に踏み切らざるを得ないような報道もされていますが、そんな時代にもかかわらず、低迷した売り上げからV字回復をし、業績を伸ばし続けているテーマパークがあるのをご存じでしょうか?

 それがサンリオピューロランドなんです。ラジオの中で紹介されていたのをたまたま聴いていたのですが、奇跡の復活を遂げた背景には、「お母さん社長」なる存在があったのだとか。



 各メディアや経済紙にも注目されている、小巻亜矢社長。来場者数が減少し、殺伐とした雰囲気で笑顔が消えていたとまでいわれていたスタッフたちに、社長就任時に放った第一声が「私が皆さんのお母さんになります!」だったそうです。

 テーマパークの経営者としては素人も同然の小巻社長は、抜本的な意識改革を行うためにも、女性ならではの視点や考え方でチームビルディングを図りました。250人近い社員個々人とのミーティングを通してそれぞれのパーパス(目的)を言語化し、部署ごとに区切られ交流がなかったところに「対話フェス」なる世代や役職を超えたコミュニケーションを生み出す集団型のブレーンストーミングを取り入れ、スタッフ間でのアイデアやパーパスの共有を実現しました。

 小巻社長は「私個人の力で業績を回復させた訳ではないです」とはっきり語っていました。さながら思い悩んだ子供たちの話に耳を傾け、胸の内を一緒になって感じ取り、仲の良くなかった兄弟たちをまとめあげる、お母さんの存在によってピューロランドは奇跡の復活を遂げたのだそうです。

 もちろん企画的な部分であったり、経営方針の舵取りのような側面もあったかとは思いますが、結局のところそれを仕事として動くのはスタッフたち。自分たちの存在意義をハッキリと全員が感じ取り、目的のために一致団結する上で母性的な経営術、コーチングというのは大きく意味のあるものだったのではないかと思います。

 女性の活躍が願われている現代において、ひょっとするとお母さん社長の存在は一番重要なのではないのかなぁ…などと感じた、そんなステキなサンリオピューロランドの話でした。

※画像はサンリオ公式サイトより引用

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