『祝福家庭』84号(2017年春季号)の編集に向けて、先日、座間保裕先生と打ち合わせをしました。その際、「親が童心に返って子供と一緒に遊ぶ」ことが、子育ての秘訣だと学びました。
ある日、夕食を終えてくつろいでいると、長男(小5)から「『消しピン』やろう」と言われました。消しピンは、消しゴムを交互に指ではじいて相手の消しゴムにぶつけ、机から落としたほうが勝ち、というゲームです。私が子供の頃やっていたことが、今でも、小学校ではやっているといいます。
それまでは、「宿題も見てあげたし、もうお父さんの自由時間」とか言いながら断ることが多かったのですが、その日は、〝一緒に遊ぶ実践〟だと思い、つきあってみました。すると、消しゴムの大きさを変えたり、カバーをつけたりとったり、はじく力を調整したりして、3人の子供たちと一緒に大盛り上がり。「夜に、なに騒いでるの!」と妻から怒られながらも、楽しい時間を過ごしました。
今度は土曜日に、長女(小3)から「誕生日で買ったトトロのパズル、一緒にやって」とせがまれました。本でも読みながらゆっくりしたいという気持ちを脇に置いて、いざやってみると娘以上に熱中し、首や肩が凝るほどです。娘がひとピースはめるごとに「すごいね」と褒めていると、「私は名人だから」と誇らしく答えたのが印象的でした。
次女(小1)は最近、「相撲しよう」と言ってきます。わざと負けると、「力を抜いちゃだめ、もう1回」と言われ、こちらが勝つと、「勝つまでやる!」と挑んできます。結局、何度もやるしかありません。そのうち、長男と長女も加わって大変です。
子供が寝たあと、ふと、「子供と相撲をとれるなんて、小学生の頃だけだよなあ」と、今がとても貴重な時だと実感しました。
以前は、子供たちの宿題につきあったあと、私が「早く寝よう!」と言っては、子供に聞いてもらえない、ということの繰り返しでした。しかし、わずかな時間でも一緒に遊んだあとは、素直にベッドに向かうような気がします。
子供の心が満たされてこそ、こちらの願いを伝えられるのだと改めて感じさせられます。