妻がパートに出ていることもあり、土曜日の家族の食事は、大抵、私が準備しています。
小学校5年生の息子は好き嫌いが多く、「夜は何を食べたい?」と聞くと、「チョコチップメロンパン」、「フライドポテト」といった答えが返ってきます。一生懸命に準備し、「きっと喜んでもらえるに違いない」と思った料理も、息子から「いらない」と軽く言われ、がっかりしたことが何度もあります。
先日、実家から送られてきた野菜で「みそ汁」を作ろうとしたところ、息子が「家庭科で習ったから、やらせて!」と言って手伝い始めました。隣で見ていると、包丁の使い方がとにかく危なっかしく、今にも指を切りそうです。思わず、「お父さんがやる!」と言いそうになります。なんとかその言葉をのみ込み、見守り続けました。
切り終わった野菜は形がばらばら、豆腐は大小さまざま、油揚げは極太でした。
しかし息子は、「おいしい!」と大満足で、みそ汁をおかわりし、ご飯もいつもよりたくさん食べていました。やはり人は、自らが投入したものには愛着が湧くのだと学びました。
また、息子の「やってみたい」という気持ちを無視し、「危ないから」と、私が作っていたら、あの笑顔は見られなかったのだと思います。
『祝福家庭』83号(2017年1月初旬発売の最新号)の幼児教育「個性花咲く光の子」で、「プール遊び」を嫌がる園児と、その気持ちを受け止めるお母さんの話が紹介されています。その園児は温かく見守るお母さんの愛を受けて、見事に水に潜ることができました。
子供の気持ちに寄り添って、共に越えていける親になりたいです。