『祝福家庭』81号(7月10日発行)に掲載されている「国際家庭の証」では、西アフリカ・ナイジェリア連邦共和国の男性と祝福を受けた、オジョ由子さんを紹介しています。
これまで本誌の読者の方には、日本人同士の祝福を受けた家庭が多かったと思います。最近は国際祝福家庭も増えてきましたが、全体をみると、日日家庭が多数を占めているようです。国際祝福を希望し、外国人との祝福を受けた家庭が、日々どのような課題を抱えて歩んでいるかについて、私自身、このコーナーの証から多くを学んでいます。
国際家庭は、言語や習慣などの文化の違いや、気候・風土、人種の違いを乗り越え、天の父母様の願われる理想家庭を目指して、家族と生活環境を共にしていきます。オジョさんの話によると、国際家庭にはさらに二つのタイプがあるとのことでした。それは「怨讐関係にある国同士のマッチング」の場合と、「それ以外の国のマッチング」の場合です。
オジョさん自身は、「それ以外の国のマッチング」に当たります。家庭を出発した当初は、肌の色や生活習慣の違いを目の当たりにし、少しとまどいがあったようですが、乗り越えてしまえば、あとは仲良くなるだけだったと語っていました。
オジョさんはこれまで、さまざまな背景をもつ国際家庭に出会ってきましたが、その中には日韓・韓日家庭や第二次世界大戦の交戦国家など、「怨讐関係にある国同士のマッチング」の家庭がいました。その場合、「国際家庭といっても自分たちとは少し違いがある」と感じたそうです。
彼(彼女)らは、家庭を出発したとたん、乗り越えねばならない課題に直面します。小さなことが誤解の種になり、相手が日本人なら察してくれそうな事柄でも、怨讐関係にある国同士のマッチングの家庭においては、とことん悪く受け止められてしまうことがあるのです。
オジョさんはこれを「内的な蕩減(課題)」と表現しています。この場合、心の奥底から憎しみの感情が次から次へと湧き出してしまい、理性ではどうにもならないときがあるようです。
生活を共にする中で、夫婦で一つ一つの誤解を解き、時間をかけて二人の信頼関係をつくることで、やがてうそのように悪い感情が消えていくそうです。
「真の父母様の祝福は、本当に偉大です」。印象的なオジョさんの言葉でした。(F)