光言社 編集者ブログ

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2016年02月02日

プロパンガスが手に入りにくい!

 『世界家庭』に、エッセー「砂漠と炎熱のイスラムの国から」を掲載し、陽暦2月号でPart6となりました。このエッセーの舞台は北アフリカのスーダン。嫁いで丸28年になる日本人妻(6000家庭)の著者が、「スーダンという国を知らない人が多いと思います。アフリカというと貧困と飢餓を思い描くかと思いますが、そうでない国もあることを伝えたい」、そう言って始まりました。

 上記の写真(陽暦2月号)は、結婚式場で食事を準備しているところです。イスラム圏では、丸くて大きなかねのお盆に、肉と野菜のおかずとパンなどを載せて、男性と女性が別々にお盆を囲んで食べます。そのとき、たとえ左利きであっても右手で食べるそうです。左手は不浄の手と言われ、用を足すときに使うといいます(詳細は本誌で)。

 著者に、今のスーダンの生活状況を伺いました。 「スーダンも冬で気温は10度前後です。防寒着に毛糸のセーターと帽子はかかせません。今、物価が上がっていて、『プロパンガスが手に入りにくくなっている』と夫が言っていました。ようやく購入できても通常の3~4倍の値なので、ここ数か月は炭で火をおこしています。昔から炭を使っているのですが、その炭は日本のように長持ちする炭ではなく、20分くらいで灰になってしまうほど、もろい炭なのです。断水も多いですね。今、近くの農場の井戸から汲み上げて、使用しています。澄んだきれいな水とは言えなくとも、水があるだけで恵みです」

 今回、日本で暮らす息子さんに会うために10年ぶりに帰国した際、コンゴで暮らしていた姉妹を通して著者を紹介され、掲載に至りました。しかし、片道切符の来日のため、約1年にわたってアルバイトをしながら、渡航費、生活費などを稼がなければなりませんでした。体調を崩す中でようやく、2月中旬にスーダンに帰国することになりました。「ほぼ1年いたおかげで、久しぶりに日本の四季を味わいました。次は、いつ日本に来られるか分かりませんが、良き思い出ができました」と語っていました。

 いよいよ、このエッセーも後半戦となりました。陽暦3月号は、著者がマラリアにかかったときのようすです。お楽しみに。    

  

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