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facts_3分で社会を読み解く 17
UPF-Japan 対 鈴木エイト氏」裁判傍聴記

ナビゲーター:魚谷 俊輔

 UPF-Japanがジャーナリストの鈴木エイト氏を名誉棄損で訴えた民事訴訟の第2回口頭弁論が、520日に東京地裁で開かれた。

 今年2月5日に配信されたこのシリーズの1「鈴木エイト氏の『訴訟戦略』?」では第1回口頭弁論(124日)の様子を報告したので、今回はその続編ということになる。

 UPF-Japanは法人化されていないので「任意団体」であり、法的には「権利能力なき社団」という。
 われわれはその前提で提訴したのだが、被告側は準備書面でUPF-Japanは「権利能力なき社団」ですらない、いわば「存在しない」と言ってきた。

 そこで今回は、UPFが国連経済社会理事会との総合協議資格を持つNGO(非政府組織)であることを証明するさまざまな証拠を提出した。

 まず、国連からUPF国際本部に送られて来た文書に日本語訳を添付して提出した。
 また、国連経済社会理事会のウェブサイトを開けば、総合協議資格を持つNGOのリストを閲覧することができ、そこにははっきりとUPFの名称が載っている。

 さらにUPF-Japanが家庭連合から独立した組織として存在することを立証するために、組織の規約、理事会と総会の議事録、活動報告などを提出した。
 一方で、組織として実際に存在していることを証明するために提出したのは意外なものだった。

 一つはUPF-Japanの銀行口座の預金通帳である。独立した銀行口座を持ち、取引していることは団体が存在することの証明になるらしい。
 もう一つは私自身の健康保険証である。これはUPF-Japanが社会保険に加盟しており、事業所として保険証に明記されていることを示している。
 こうした団体が、「権利能力なき社団」ですらないとはとても言えないであろう。

 この日は双方が準備書面を提出したのに続き、鈴木エイト氏が意見陳述を行った。
 彼は陳述の中で、安倍氏側に5000万円が支払われたとする点について、「UPFについて言及はしていない」と反論。さらに陳述のほとんどを「(裁判は)ジャーナリストとしての自身の評判を貶(おとし)めるためのもの」「(家庭連合への)解散命令請求の審理に影響を及ぼそうとするもの」「スラップ裁判」などの主張に費やした。

 これに対して德永弁護士が即興で反論陳述を行った。
 德永弁護士は、鈴木エイト氏がジャーナリストとして他者の名誉に配慮するという基本的な責任を果たしていないと述べた上で、陳述の内容の多くが家庭連合批判に終始しており、UPF側が安倍氏に対し5000万円を支払ったのかどうかという本来の争点について何も述べていない点を指摘した。

 次回の口頭弁論は729日に決定した。

【関連情報
UPF JAPAN公式note
鈴木エイト氏「名誉毀損」訴訟の第2回口頭弁論が行われました

UPF JAPAN official(YouTubeチャンネル)
「UPF-Japan VS 鈴木エイト氏」裁判
第2回口頭弁論説明会

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