U-ONEニュースを担当するようになって間もないころ、先輩に「お茶の間でぼんやり番組を見ている人でも理解できるものにするように」と言われました。
経験の浅い自分が知っていることは、食口(シック / 家庭連合の教会員)なら誰でも知っているし、分かっているだろうと思い込んでいたのかもしれません。
映像は、本などのテキスト媒体と違って、自動的に進んでいきます。テキストは、読んで理解できない部分があれば辞書で調べるなどして、自分の理解度に合わせて読み進めることができます。しかし映像は、次々流れる情報を、その場面ごとに瞬時に理解しなくてはなりません。分からないことがあっても、わざわざ一時停止して見返す人はほとんどいないでしょう。特に、U-ONEニュースは、礼拝で上映されることが多いので勝手に止めることはできません。
映像の世界では、途中で理解できないことがあると、直後の内容が頭に入らなくなるといわれます。理解できなかったことに対して、「さっきのはどういう意味だろう…」と、そのことに意識を取られて、直後の内容が頭に入らないのです。有意義な情報があったとしても、直前に分からない言葉が一つあるだけで伝えることができなくなってしまいます。
ですから、映像制作では、台本を複数の人にチェックしてもらい、理解しづらいところや、誤解を与えそうなところを指摘してもらいます。耳慣れない言葉や、初めて出てくる情報には説明を加える必要があります。撮影した映像だけで伝わらなければ、ナレーションで補足し、必要に応じてテロップ(文字)も追加します。
“分かりやすさ”に求められるのは、自分を中心に考えるのではなく、視聴者の目線に立つこと。それは、「ために生きる」ことに近いと思っています。
視聴者の中には、子供からお年寄りまで、幅広い年齢の人がいます。全員は無理だとしても、一人でも多くの人に理解してもらうためには、どのような表現を使うべきか。またどんな順序で伝えるべきか。自分の常識を捨てて、視聴者の皆さまの考えに思いをはせて、U-ONEニュースを制作するように心がけています。
だんだんと現場の行事も増えてきました。
急がれる天の願いに応えるために、U-ONEニュース編集担当者としてがんばります!
(N)