光言社 編集者ブログ

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2021年09月09日

霊的に鈍い私が人生で初めて敏感になった日

 10月14日は6000双の祝福記念日です。今年で39周年となります。

 私が韓国・水澤里(当時)のマッチング会場に到着したのは1982107日の夕刻。日本の各地から祝福候補者が続々と集まっているときでした。

 部屋に荷物を置いて一息ついていると、「お父様が来られました」というアナウンスが聞こえてきました。あわてて中庭に走っていくと、アボジロード(真のお父様がお通りになる道)を挟んで両側に敷かれたシートに、男性と女性に分かれた祝福候補者がすでにびっしり座っていました。

 

 遅れを取った私は、アボジロードを遠くに見ながら後方に座りました。

 すると、「いつマッチングが始まるか分かりません。恐らく夜中まで続くと思います。冷えますから、何か羽織る物があったほうがいいですよ」というスタッフの声。

 女性たちの多くが一斉に部屋に戻っていく中、私は動きませんでした。なぜか「寒くなる前に決まる」と思ったのです。もちろん何の根拠もないのですが、不思議なくらいにそう確信したのです。

 私の前がスッカスカになったので、前方に詰めていったら、いつの間にかアボジロードの近く、3〜4列目あたりに移動していました。

 やがてお父様が会場に来られました。私にとっては初めてのお父様との出会いでした。

 お父様は終始、上機嫌で、日本語でみ言を語ってくださいました。

 お父様「日本人はアリみたいに腰が曲がるまで働くんだね。だから、アリが?」

 私たち「とう!」

 お父様「十匹!」

 うろ覚えですが、こんなしょうもない(ごめんなさい)ダジャレが炸裂し、そのつど会場は爆笑に包まれました。

 

 いよいよマッチングが始まる段になると、首にスカーフを巻いた数十人の男女がぞろぞろと入場してきました。そして男女に分かれて最前列に座ったのです。事情があって、マッチングが決まったらすぐに日本に取って返し、14日の祝福式までに戻ってくるという、何とも慌ただしい人たちでした。

 お父様がその中の一人の男性のスカーフを引っ張って、「何だ、この風呂敷は」とおっしゃると、会場がどっと沸きました。

 

 マッチングは、この“風呂敷群団”優先で始まりました。お父様は男性を先に立たせて、その相手の女性を選んでいかれました。

 50分ほどたった頃でしょうか、まだ“風呂敷群団”の男性のマッチングが続いていたとき、お父様がちらっと私のいるほうに視線を走らせました。私と言うより、私の少し後ろの上あたりだったのですが、キターッと思いました。分かっちゃったんです、次は私だと──。

 それで私は、まだ指されてもいないのに、図々しくも、すぐに立てるように靴とバッグを抱え、腰を浮かせて待ちました。

 

 すぐに一人の男性が立たされ、続けて指されたのは、やはり私でした。

 アボジロードに出ていくとき、何か夢の中のような、ふわふわした足取りだったことを覚えています。

 お父様は、並んだ私たちを確認するようにごらんになると、次のマッチングに向かわれました。あっという間のことでした。

 こうして、予想どおり、夜が更けて冷え込む前に相手が決まったのです。

 恐らく神様は、私と“風呂敷群団”の一人をマッチングするために、私をあらかじめ前のほうに座らせてくださったのだと思います。

 

 さて、自慢ではありませんが、私は霊的に鈍感です。

 その例としてふさわしいかどうかは分かりませんが、清平で善霊や天使を見たことはありませんし、それどころか、恥ずかしながら、そばにいるなと感じたこともないんです。悪霊も同様です。日頃の生活でも、夢はめったに見ないし、虫の知らせとか予感などとも無縁です。トホホ……。

 以前に大母様の、「霊的に敏感になりたければ、ために生きなさい」といった意味のメッセージを聞いたことがあり、そのときは「そうか、ために生きていないから鈍いのか」とちょっと落ち込みました。

 

 そんな私が、このマッチング会場では、なんとビンビンに感じてしまったのです。

 考えてみると、マッチングの場には、「私」というものがあっては臨めません。そこでは、先祖が固唾を呑んで見守っているでしょう。もしそこで私が自分の好みとか希望を先だてて、「やっぱ、やーめた」となれば、先祖の救いは遠のくわけです。

 その意味では、マッチングの場とは、意識するとしないとにかかわらず、最高に「ために生きる」場なのかもしれません。だからこそ、日頃、全く霊的に鈍感な私が、まるで霊界の中にすっぽり包まれているかのような時間を過ごすことができたのだと思います。

 

 以来、39年間、夫とは同じB型同士、仲良くやってきたと思います。ありがたいことに、夫は私よりはるかに霊的に鋭いところがあるので、迷ったときは夫の言葉を天の声と思ってきました。

 天寶入籍時代に入り、道はまだまだ遠いですが、祝福40周年に向けて、さらに夫婦の絆を深めていきたいと思っています。

*おまけ*

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