幼いとき、私は祖父といつも一緒にいました。
朝、祖父が家を出るときには玄関まで見送りに出て、頰にチューをします。
祖父は帰りに最寄り駅に着くと電話をくれるので、私は自転車に乗って祖父を迎えにいきました。そして、祖父が買ってきてくれるおやつを食べながら一緒に帰るのが習慣でした。
家に帰ってからは祖父の部屋に入り浸って、一緒に「相棒」とか「水戸黄門」を見ます。
寝るのも、祖父と祖母の間です。
小学校の入学式も、祖父と手をつないで行きました。
私には弟が2人います。弟たちはいつも何か問題を起こしました。母は弟たちに手を焼いていて、私にかまってくれる余裕がありません。
私は手のかからない長女でしたが、本当は心の中に寂しさと不満がいっぱいありました。
そんなとき、私の隣にいて、私に温かいまなざしをくれた人が祖父だったのです。
そんな祖父は、私が中学1年生のときに霊界に行きました。
祖父が意気揚々と語った2つの言葉を、私はいまだに覚えています。
1つ目は「じいちゃんは、全部知っているんだよ」
2つ目は「じいちゃんは、お父様と会ったことがあるんだよ」
祖父は孫に自慢するほど、真理を知ったこと、メシヤに出会えたことを心底喜んでいる人でした。
もしかすると、幼いときに見たこの純粋なきらめきが、私の信仰を守ってくれていたのかもしれません。
『世界家庭』編集員 玉
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