97号の発刊紹介とともに、編集の舞台裏について紹介します。
◎今号の紹介
スペシャル 祝福後セミナー
2020年2月7日に行われた、「天地人真の父母天宙聖婚60周年記念 2020天地人真の父母孝情天宙祝福式」で、新たに多くの祝福家庭が誕生しました。
祝福式参加者を対象に行われる「祝福後セミナー」や、家庭を出発する前に参加する「家庭修練会(二世家庭出発修練会)」は、新型コロナウイルスの影響で一堂に集っての開催が困難なため、Web上での動画配信によって代替されています。今号では、祝福後セミナーの一つである、渡邊・家庭教育局祝福教育部次長による「家庭出発に向けた計画と準備 理想的な結婚生活への道しるべ」の内容を紹介します。
また、真のお母様自叙伝「感想文」コンクールの優秀賞受賞者9人の感想文(全文)を紹介します(最優秀賞6人は『世界家庭』7月号で紹介)。
ぜひ皆さま、手にとってご覧ください。
◎新米編集員Mが見た、編集の舞台裏
編集の仕事をしていると欠かせない作業があります。
それが、校正作業です。前回の編集の舞台裏(Blessed Lifeで掲載)でも少し触れましたが、校正作業は文章や文字の誤りを見つけて正す作業です。「校正に終わりはなし」と言われることがあるように、校正作業にゴールはありません。
言葉は生きているため、日々変化します。文章・文字の正誤を判断するのは簡単ではありません。
少し前から若者が使い始めた、「全然+肯定(全然良い、全然面白いなど)」という文法は間違いだと多くの人が指摘する中、その文法は以前、肯定でも使われていたという研究内容もあります。
明治時代では「全然」は「とても」、「非常に」という意味で使われていて、夏目漱石や石川啄木、森鴎外、芥川龍之介など、文豪と呼ばれる人たちも肯定の表現で使っていたそうです。それが、昭和20年代後半以降、「全然+否定」が本来の形だという“迷信”が広まったと言われています。
また、人により言葉の感じ方に差異は生じるもので、文字に関する規定がないと統一することは難しいものです。
それならば自由に書けばいいのでは? と思う方も、もしかしたらいるかもしれません。
しかし、統一性のない文章は読みにくく、美しさも損なわれます。光言社の編集部では、一つの辞典を参考に統率されたもので校正作業を行っています。
『祝福家庭』97号(2020年夏季号)を編集、校正作業中に発見した誤字エピソードを紹介します。よかったら、一緒に間違いを見つけてみてください。
誤字は、
例1 「寳」→「寶」
例2 「パートーナー」→「パートナー」
例3 「憶」→「億」
例4 「似て」→「以て」
でした。
このように、一見簡単な誤字であってもすぐには気づかないことがあり、なんでそんなところに誤字が・・・!? ということが起きます。
また、例1の誤字はAさんが見つけたのに、例2の誤字はBさんが見つけた、なんてこともあります。
このことから分かることは、人によって視点や観点が違うということです。
「群盲象を評す」というインド発祥の寓話があります。その内容は、目の見えない人たちがそれぞれ、自ら触れている部分の情報のみで判断して、象を説明することで、同じものを見ているのにもかかわらず、全く違うものに見えてしまうことを言います。その寓話から分かることは、ある一部分を見てそれが全てであると判断することの恐ろしさです。
全ての誤りを一人の人が見つけることが一番の理想ではありますが、より一層完成度の高いものにするためには、協力し合い、助け合うことが大切だと感じます。
今後も、より読みやすく、美しい文章で『祝福家庭』をお届けできるよう精進してまいりますので、よろしくお願いいたします。
新刊の購入はコチラから。