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ほぼ5分で読める勝共理論 65
日本共産党について④
日本共産党の出発点は革命のための地下組織

編集部編

日本共産党誕生の背景
 今回は、日本共産党の設立の経緯について、前回の続きをお話しします。

 ソ連は世界で初めて共産主義革命を成功させた国です。
 ソ連では共産党一党独裁政権が誕生し、大変な恐怖政治が始まりました。そしてソ連は、世界中の国を共産主義にして支配下に入れようと考えました。

 こうしてできたのが、「コミンテルン」という組織です。
 筆者はコミンテルンという言葉を初めて聞いた時、何の言葉なのかさっぱり分かりませんでした。当時は英単語にかなり自信があったのですが、全く聞いたことがなかったからです。

 それで、よく調べてみると、コミンテルンというのは造語だということが分かりました。
 国際共産主義を英語にするとコミュニズム・インターナショナルです。このコミュニズムの「コミュ」とインターナショナルの「インター」の部分をくっ付けるとコミンテルンです。

 コミンテルンの支部が世界中につくられて、そのうちの日本支部が日本共産党だった、というわけです。
 それで「共産党」と勝手に名乗りはしましたが、正式に政党として国に認められたのではありません。いうなれば、秘密結社です。革命のための地下組織です。それが日本共産党の出発です。

 そして1932年に、ソ連のコミンテルンから日本共産党に直接の指示がきました。これを「32年テーゼ」といいます。
 どういうものかというと、天皇を倒して、警察を倒して、クーデターを起こして日本を乗っ取れという指令です。

 どうやってそれをするのかというと、労働者を利用するのです。全国の労働者に共産主義思想を吹き込んで立ち上がらせ、組織化して、警察と戦わせろというのです。
 それがソ連からの最初の指示でした。

国家の脅威となった日本共産党
 たとえ戦前の日本でなかったとしても、こんな団体は国家の脅威です。警戒するのは当然です。

 ある時は、日本の共産主義者がコミンテルンから6500円を受け取ったことが発覚しました。今でいうと1300万円ぐらいに相当します。かなりの大金です。これは政府で大問題になりました。

 それ以外にも、彼らは資金を集めるために日本で初めての銀行強盗をしたりしました。
 共産党員3人がピストルを持って大田区の銀行を襲って、31,700円を奪ったのです。今の金額でいうと6000万円ぐらいです。

 こうして、資金と人材を集めて政府を打倒する。共産党の独裁政権をつくって日本を支配する。それが彼らの目的だったのです。

 それで当時の日本政府は、共産主義者を取り締まるための法律を制定しました。
 それが何かというと、「治安維持法」です。

 治安維持法というと、皆さんはかなり悪いイメージを持っていると思います。筆者も中学生の時にそう習いました。
 当時の日本政府が、政府を批判する人を無理やり取り締まれる悪法を作った。それが治安維持法だったと習いました。

 でもそもそもは、治安維持法というのは治安を維持するための法律でした。共産党員がクーデターを起こすのを防ぐための法律だったのです。
 それで、治安を維持する法律なので治安維持法です。そのためにつくられたのが特別高等警察、略して「特高」でした。

 ところが、日本の戦争の状況が悪化するにつれて、これがだんだんと悪い法律になっていったのです。
 「戦争反対」と叫ぶと捕まるようになりました。それで、とても悪い法律なのだ、というイメージになったのです。
 日教組に所属する社会科の教師の場合は、これがより一層強調されたのです。

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