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ほぼ5分で読める勝共理論 64
日本共産党について③
ソ連から生まれた「日本共産党」

編集部編

戦前につくられた日本で最も古い政党
 今回は、日本共産党がどのようにして結党されたのか、その出発の経緯を紹介します。

 日本共産党が設立されたのは1922年です。
 なんと、日本共産党は戦前にできた政党なのです。もちろん日本で今ある政党の中で一番古い政党になります。
 では、日本共産党はどのようにして誕生したのでしょうか。

 日本共産党はそもそも、ソ連の国際組織であるコミンテルン(共産主義インターナショナル)の日本支部として設立されました。

 若い世代のかたには、「ソ連」といってもあまりピンとこないかもしれません。
 ソ連というのは、「ソビエト社会主義共和国連邦」という国の略称です。
 今でいうところのロシアで、1917年に共産主義革命が起きてできた国であり、世界で初めて共産主義革命が成功した国です。

 ちなみに「ソビエト」という言葉は、直訳すると「評議会」です。
 あらゆる労働者の職場に「ソビエト」というグループをつくって、そのソビエトで労働者が話し合います。そのソビエトの意見がたくさん集まってより高度なソビエトをつくります。
 こうしてできた最高のソビエトが、ソ連という国家を運営します。そして「ソ連は労働者の国だ。理想の国なのだ」と言ったのです。

 もちろん、その実体は全くのでたらめです。
 例えば、今の中国では、工場やら学校やら企業やら、あらゆる団体に共産党委員会という組織があります。そして人々を常に監視しています。体制に反発する人はすぐに密告されます。密告された人は厳しい懲罰を受けます。

 ソビエトもこれと同じです。表向きは労働者の意見を代表するだとか、正しい知識を学ぶだとかいって、実際には人々を厳しく監視するのです。
 そのようにして、一党独裁体制を強化したのです。それがソビエト社会主義共和国連邦、略して「ソ連」です。もちろん反対する人たちは処刑されました。今の北朝鮮と同じです。

共産主義の目的は世界の共産化
 当時のソ連の死者は約9000万人といわれています。
 ちなみに第1次世界大戦の時の死者は全部で1000万人弱、第2次大戦でも同じぐらいです。
 どれだけ共産主義が恐ろしいかが分かりますね。

 ソ連は、世界中の国を共産主義にしようとしていました。これは共産主義思想の国である以上当然です。
 なぜかというと、マルクスは資本主義を理論的に批判したからです。
 「資本主義というのは、人間性を根本から否定する体制である。人間を駄目にする。がんみたいなものだ。絶対に壊さないといけない」と言ったのです。

 ですから、共産主義が正しいと考える以上は、資本主義は絶対に倒さないといけないのです。
 それで、ソ連は共産主義の国ですから、世界を共産化しようと考えたわけです。

 ソ連が世界を共産化しようとしたのは正義のためではありませんでした。その目的は、支配を強化するためであり、自分の権力を守るためです。

 これは中国でも北朝鮮でも日本でもみんな同じなのですが、共産主義思想というのは、いったん権力を手に入れると権力を強化するために利用されるのです。
 要は「反対する人はみんな資本主義者だ、労働者の敵だ」と言えばいいからです。別にそれがうそでもいいのです。「労働者の敵だ」と言えば、みんな処刑できてしまうのです。

 日本では、共産党のトップを不和哲三という人が長年務めていました。
 日本共産党は、「資本主義を倒して日本を平等な国にしよう」「私たちは弱者や労働者の味方なのだ」というのですが、そのトップの不和哲三の家は大変な豪邸です。小学校ぐらいの広さの敷地があって、門から家まで行くのに車で森の中を走らないといけません。

 つまり共産主義というのは、人間の支配欲とか独占欲とか、あらゆる欲望を正当化してくれる理論なのです。

 今回の結論です。
 日本共産党というのは、ソ連が世界中につくった革命支部の一つだったのです。

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