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世界はどこに向かうのか
~情報分析者の視点~

ドイツの政権交代確実、総選挙で保守政党AfDが倍増

渡邊 芳雄(国際平和研究所所長)

 今回は、2月17日から23日までを振り返ります。

 この間、以下のような出来事がありました。

 ローマ教皇、肺炎に罹患(りかん)し追加治療へ(2月18日)。フィリピン機に中国軍ヘリが異常接近、南シナ海のスカボロー礁上空(18日)。韓国大統領の刑事裁判開始、本人出廷(20日)。トランプ氏、多様性を推進してきた米軍制服組トップを更迭(21日)。USAID(アメリカ合衆国国際開発庁)の職員1600人削減 米政権、大半に休職指示も(23日)。ドイツ総選挙、与党大敗で政権交代へ(23日)、などです。

 ドイツ連邦議会(下院、任期4年)選挙が2月23日、投開票されました。結果として政権交代は確実となりました。景気と移民問題が焦点です。

 ドイツ選管による暫定結果発表は、以下のとおりです。
 主要政党の得票率は、中道右派CDU・CSU(キリスト教民主・社会同盟)が28.5%で、前回選を4.3ポイント上回り第一党に。今後、連立に向けて他党との連立交渉に入ります。

 政権与党の中道左派SPD(社会民主党)は16.4%となり、結党以来最低の得票率となりました。まさに歴史的大敗。前回(2021年)総選挙では25.7%を獲得していたのです。

 強保守AfD(ドイツのための選択肢)は20.8%で、前回選から倍増。前回10.4%でした。
 ドイツでは戦後、ナチス時代への反省から、世論は右派勢力に対して強い拒否感を示してきた経緯があります。このたびの強硬保守の躍進は衝撃的な現象として受け止められています。そして「ドイツを再び偉大に」がスローガンでした。トランプ大統領に倣ったものです。

 イーロン・マスク氏がAfDの集会(1月25日)に出演し、「AfDはドイツの希望だ」と訴えて支持を鮮明にしたことも選挙結果に影響したとみられています。
 与党の一角を担っていた環境政党・緑の党は11.6%と低迷し、党代表ハ―ベック氏は辞意を表明しています。

 今回の選挙結果に対する評価は、エネルギー価格の高騰に伴う物価高と経済低迷を背景とした現状への不満が連立与党を直撃したこと、さらに大きな要因として、難民申請者らによる凶悪事件が相次ぎ、治安の悪化への不満が高まっていたことが挙げられます。

 今後、フリードリヒ・メルツCDU党首(69歳)が首相に就任する可能性が大きくなっています。
 23日、党本部で勝利宣言をし、「責任を自覚している。できる限り早く行動力のある政府を樹立する」と連立交渉を急ぐ考えを示しました。

 しかしドイツでは連立交渉に数カ月を要するのが通例になっており、メルツ氏は4月をめどに連立政権を発足させる考えを持っているとみられます。
 また、会見で、SPDとの連立交渉に臨む方針を明らかにしていました。AfDとの連立はこれまでのところ否定しています。

 メルツ党首は対露強硬派で知られています。ウクライナ侵略に関し、厳格な対露政策を支持する立場であり、ウクライナへの武器供与を巡ってもショルツ首相より積極的な立場です。

 武器供与について、特にウクライナが求める長射程巡航ミサイル「タウルス」(射程約500キロ)の供与については、ショルツ首相は消極的でしたが、メルツ氏は「欧州各国の同意が得られればタウルス供与の準備をすべきだ」と供与に前向きの立場を明らかにしています。

 ヨーロッパに与党敗北、政権交代の波が広がっています。
 移民政策問題が大きな要因ですがトランプ政権の存在がさらに拍車をかけることでしょう。



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