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facts_3分で社会を読み解く 52
「不当寄附勧誘防止法」の問題点(1)

不当寄附勧誘、家庭連合による「被害」は皆無

ナビゲーター:魚谷 俊輔

 「法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律(不当寄附勧誘防止法)」は、岸田内閣が「旧統一教会被害者救済新法」という触れ込みで、2022年12月10日に制定された法律である。

 同法の附則第5条には、この法律の施行後2年をめどに再検討し、必要な措置を講じることがうたわれている。
 同法は、一部の規定を除いて2023年1月5日に施行されたので、そろそろ検討する時期を迎えている。

 そこで今回から、シリーズでこの法律の問題点を指摘したい。
 まずは、この法律がどの程度の実績を上げたのかをチェックする。

 2024年11月14日、消費者庁のウェブサイトにおいて「寄附の不当勧誘に係る情報の受理・処理等件数表(令和6年度上半期)」が発表された。

 これによると、家庭連合が同法に違反するような不当な寄附勧誘行為等を行った事例は、同法が2023年1月に施行されて以降、一件もなかったことが明らかになった。

 消費者庁は同法の施行以来、寄附の不当勧誘に関する情報の受理・処理などの件数を、半年に1回公表している。

 昨年11月の発表によると、「令和6(2024)年度上半期」の「情報の受付件数」699件のうち「調査対象情報件数」が33件で、その中から実際に処理した件数は25件となっているが(8件は調査中)、最終的に「勧告又は命令」を実施した件数は0件である。

 さらに「令和5(2023)年度上半期」までさかのぼっても、不当寄附勧誘防止法に基づいて「勧告又は命令」が実施されたのは0件であった。

 同法は、家庭連合による「被害救済」をうたって制定されたが、メディア報道などとは裏腹に、家庭連合による「被害」が皆無であったことが裏付けられた形となった。

 ここから浮かび上がってくる疑問は、世論やマスコミに押されて拙速に法律を作ってはみたものの、そもそも「被害」の実態は存在しなかったのであり、無駄な法律を作っただけだったのではないかということだ。

 これについて中山達樹弁護士は、「新法作ったけど、実効の意味をなしていない、ということですね。大山鳴動して鼠ゼロ匹、ってことでしょうか。…法律作ったけど一度も使われていないのだとすれば、本当にそれは必要だったのか、という議論は当然出てきてしかるべきです」とコメントしている。

 にもかかわらず、全国霊感商法対策弁護士連絡会は、2024年9月21日付で「旧統一教会の被害救済のため法整備求める」という声明を発表しており、同法をさらに厳しくする改正を求めている。
 不必要な悪法をさらに改悪しようとしているのだ。

【関連情報】
世界平和統一家庭連合公式ウェブサイト
不当寄附勧誘防止法違反は0件」(2024年11月19日付)

中山達樹弁護士ブログ「川塵録」
家庭連合についての献金などの『被害』の現状」(2024年10月3日)


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