https://www.kogensha.jp/news_app/detail.php?id=22576

ダーウィニズムを超えて 89

 アプリで読む光言社書籍シリーズとして「ダーウィニズムを超えて」を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
 生物学にとどまらず、社会問題、政治問題などさまざまな分野に大きな影響を与えてきた進化論。現代の自然科学も、神の創造や目的論を排除することによって混迷を深めています。
 そんな科学時代に新しい神観を提示し、科学の統一を目指します。

統一思想研究院 小山田秀生・監修/大谷明史・著

(光言社・刊『ダーウィニズムを超えて科学の統一をめざして』〈2018520日初版発行〉より)

第八章 宇宙の統一原理に向けて

(二)宇宙定数の謎

2)宇宙定数の発見
 ゼロでない宇宙定数の証拠が最初に発表されたとき、ほとんどの物理学者にとってたいへんなショックであった。しかし、結局、物理学者は宇宙定数の存在を認めざるを得なくなった。ところがそれは「最初の小数点以下百十九桁は相殺されるが、驚いたことに、百二十桁めの結果はゼロではない!(*14)」というものであった。

 かくして、宇宙の加速膨張が発見され、宇宙定数なしで議論することはできなくなった。そして宇宙定数の議論は今では、宇宙定数が実際に何を意味するかを理解することに移ったのである(*15)。


*14 レオナルド・サスキンド、村田陽子訳『宇宙のランドスケープ』日経BP社、2006年、218頁。
*15 アレックス・ビレンケン、村田陽子訳『多世界宇宙の探検』日経BP社、2007年、252頁。

---

 次回は、「反重力としての宇宙定数」をお届けします。


◆『ダーウィニズムを超えて』を書籍でご覧になりたいかたはコチラ