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facts_3分で社会を読み解く 41
CESNUR2024における近藤徳茂氏の発言

ナビゲーター:魚谷 俊輔

 6月12日から15日にかけて、フランス西部ボルドーで行われたCESNUR(新宗教研究センター)2024国際会議における七つのプレゼンの内容をシリーズで紹介する。
 第4回は、家庭連合法務局の近藤徳茂氏のスピーチである。

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 日本政府は、家庭連合が民事上の不法行為事件で敗訴していること、多くの人々が家庭連合に反対する立場から陳述書を書いていることなどから、解散事由があると主張しています。

 それに対して家庭連合は、いわゆる「被害者」はディプログラミングを受けた「背教者」であり、裁判所は基本的に背教者が主張するナラティブ(物語)に沿うように判決を書く傾向があることを強調しました。

 私たちが過去において民事訴訟で敗訴したことは事実です。
 そこで、何故日本では裁判官が背教者に有利な判決を下す傾向にあるのか、その理由について述べます。

 それは、①日本では背教者の証言に信用性が欠けることについての研究成果がなかった、②日本では宗教団体に高額献金を行う慣行がない、③判事を含め日本人は基本的に神を信じておらず、神の導きを信じていない、④判事はメディアから「カルトを擁護した」と非難されることを恐れているからです。

 日本における不公正な判決の傾向については関係者の証言もあります。

 家庭連合に反対する弁護士の一人である伊藤芳朗氏は、裁判所に提出した陳述書の中で、「『カルト宗教だと負け』という裁判所の枠組みみたいなものがある」と述べました。

 また、元最高裁判事の瀬木比呂志氏は著書の中で、「日本の裁判官は世論に迎合しようとする傾きがある」と述べています。

 日本の主要メディアは、センセーションを起こすナラティブをつくり出します。
 彼らは自分のナラティブに沿う情報だけを報道し、それを否定するような情報は報道しません。彼らからひとたび「悪」のレッテルを貼られると、名誉回復の機会はありません。

 まず初めに、メディアが家庭連合に対して過剰な批判報道を行います。
 これに影響された信者の親族は心配して、信者に対する拉致監禁・脱会強要を行うようになります。
 こうして脱会した背教者が家庭連合を被告として訴えを提起します。

 裁判所もメディアの影響を受けているため、背教者に有利な判決を下します。
 こうした判決を元にメディアは家庭連合を「反社会的」と報道し、こうしたメディアの報道に影響を受けた政府が、最終的に解散命令を請求するに至ったというわけです。

 これが現在の日本の状況です。
 皆さんがこの状況を理解してくださって、日本と世界における宗教の自由を守るために支援してくださることを希望します。

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