https://www.kogensha.jp/shop/list.php?search%5Bform%5D=1&search%5Bsort%5D=&search%5Blimit%5D=10&search%5Bq%5D=2025%E7%89%B9%E5%88%A5%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%83%AB&search%5Bname%5D=&search%5Bauthor%5D=&search%5Bpublisher%5D=&search%5Bcategory%5D=&search%5Bcategory2%5D=&search%5Brelease%5D=&search%5Bprice%5D=

ダーウィニズムを超えて 82

 アプリで読む光言社書籍シリーズとして「ダーウィニズムを超えて」を毎週日曜日配信(予定)でお届けします。
 生物学にとどまらず、社会問題、政治問題などさまざまな分野に大きな影響を与えてきた進化論。現代の自然科学も、神の創造や目的論を排除することによって混迷を深めています。
 そんな科学時代に新しい神観を提示し、科学の統一を目指します。

統一思想研究院 小山田秀生・監修/大谷明史・著

(光言社・刊『ダーウィニズムを超えて科学の統一をめざして』〈2018520日初版発行〉より)

第七章 混迷する神なき現代物理学

八)物理学の行くべき道

7)霊界の発見
 死後の世界については、今日まで、主として宗教者や霊能者が解明してきたものであり、誰もがその存在を認めるというものではなかった。今日、霊界に関しては科学者はタブー視する傾向があるが、それも異常な状況である。かつて、二つのノーベル賞に輝いた最高の女性科学者であるキュリー夫人も霊界に関心をもっていた。また、発明王のエジソンは霊界通信器の発明を目指していた。最高の科学者が真剣に霊界と向き合っていたのである。ところが思いがけないことに、科学者は今、我知らず、霊界を認めるような方向に向かいつつある。

 宇宙飛行士、若田光一との対談『異次元は存在する』の中でリサ・ランドールは、「私たちの暮らす3次元世界は、人間の目には見えない5次元世界に組み込まれている」、「異次元世界が私たちのすぐそばにあると考えられる(*51)」と語っている。

 超ひも理論の権威者であるミチオ・カク(Michio Kaku)も『パラレルワールド』において、「われわれの宇宙は1枚の膜で、わずか1ミリメートル離れた超空間に別の並行宇宙が浮かんでいるのかもしれない。もしそうなら、大型ハドロン加速器で今後数年以内にその並行宇宙が発見される可能性がある(*52)」と言う。

 ホーキングも、「このブレーン世界で、私たちはひとつのブレーン上で生活しているように見えますが、近くには別の“シャドウ”ブレーンがあるかもしれません。つまり、光はブレーン内に閉じ込められて空間を伝わることができないため、私たちにはシャドウ世界があっても見えないだけなのかもしれません(*53)」と述べている。ホーキングはまた、「虚時間でのブレーンの歴史が実時間の歴史を決定します(*54)」と言い、虚時間での世界が実時間の原因であり、モデルになっていると考えている。ホーキングは言う。

 本章では巨大な宇宙の振る舞いが、わずかに押しつぶされた小さな球として表現できる虚時間での歴史の観点から、どのように理解できるかを見てきました。これはハムレットの“クルミの殻”のようなものですが、このクルミは実時間で起こるすべての事象を符号化しているのです。したがって、ハムレットは全く正しかったのです(*55)。(太字は引用者)

 彼らはもちろん、われわれのすぐ近くにあるという異次元の世界、虚時間の世界が霊界であるとは言わないであろう。しかし、このような彼らの見解は、霊界の存在を認める方向に導かれていると見ることができよう。そして霊界の存在が明らかになれば、宇宙の起源、超対称性、余剰次元等の問題に新たな光が投げかけられるであろう。


*51 リサ・ランドール、若田光一『異次元は存在する』NHK出版、2007年、818頁。
*52 ミチオ・カク、斉藤隆央訳『パラレルワールド』NHK出版、2006年、391頁。
*53 スティーヴン・ホーキング『ホーキング、未来を語る』248249頁。
*54 同上、262頁。
*55 同上、133

---

 次回は、「神の実在」をお届けします。


◆『ダーウィニズムを超えて』を書籍でご覧になりたいかたはコチラ