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世界はどこに向かうのか
~情報分析者の視点~

米大統領選、「第三の候補」ケネディ氏がトランプ氏支持へ

渡邊 芳雄(国際平和研究所所長)

 今回は、819日から25日までを振り返ります。

 この間、以下のような出来事がありました。

 イスラエル首相がガザ停戦案支持(819日)。米民主党大会開催、ハリス氏を指名、受諾演説(19日~22日)。台湾の頼総統「台日は運命共同体」、自民青年局と面会(20日)。インド首相、ウクライナを訪問(23日)。ケネディ氏大統領選から撤退、トランプ氏を支持(23日)。ガザ停戦協議、合意に至らずとエジプト筋、米国は取り組みの継続を表明(25日)、などです。

 米大統領選で、無所属の「第三の候補」ケネディ氏が823日、アリゾナ州フェニックスでの集会で、選挙戦から撤退し、今後、トランプ氏を支持することを表明しました。

 ケネディ氏は1963年に暗殺された民主党のケネディ大統領の甥(おい)であり、父のロバート・ケネディ氏はケネディ政権で司法長官を務め、1968年の大統領選に立候補しましたが、選挙戦中に暗殺されています。

 ロバート・ケネディ・ジュニア氏は70歳です。
 「勝利への現実的な道があるとはもはや思わない」と撤退の理由を述べていますが、背景には、民主党大統領候補がバイデン氏からカマラ・ハリス副大統領に代わることによって、ケネディ氏の支持率が一気に下がったことがありました。

 トランプ氏を支持する理由として、ウクライナ戦争終結の必要性などで意見が一致するからと述べています。

 フェニックスでの集会で撤退を表明した後、ケネディ氏は同州で開かれていたトランプ氏の集会に参加しました。
 そこでトランプ氏は、「共に国のために正しいことを行っていく」と述べ、共闘する意向を示しました。

 ケネディ陣営は、大統領選の結果を左右する激戦州に限って投票用紙から自身の名前を削除することを明らかにしています。

 ケネディ氏は、新型コロナウイルスのワクチンに反対の立場で、この点では共和保守派の主張と重なりますが、基本的には環境保護や最低賃金の引き上げなどでは民主リベラル派に近い立場だったのです。

 当初ケネディ氏は、民主党の指名争いに名乗りを上げています。
 しかしバイデン大統領の再出馬で固まった党指導層から反発を受け、昨年10月、無所属での出馬を表明してこれまで闘ってきたのです。

 トランプ、バイデン両氏の対決に不満を抱く穏健派や無党派層からは、「第三の候補」として、一定の支持を得ていました。

 しかし既述のように、バイデン氏の撤退を機に支持者が離反し、米紙ワシントンポストの最新の世論調査によれば、支持率は半減し5%に低下してしまい、無所属候補として不可欠な各州の登録手続きも難航していたのです。

 実はこれまで、トランプ氏側はケネディ氏側に共闘を働きかけていました。
 役割を担ったのは、長男ジュニア氏らです。トランプ氏自身も自らが再選した際には要職に起用すると示唆しています。

 この動きは、ハリス候補には痛手です。もともとケネディ一族は、民主党から票を奪うとしてケネディ氏の大統領選出馬に反対していたといわれます。

 米メディアでは、ケネディ氏の判断が「トランプ氏の若干の追い風となる可能性が高い」(AP通信)との見方が大勢を占めています。

 今後の展開に注目していきましょう。



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