2024.08.21 17:00
天一国主人に育む「神様コーチング」32
ポジションチェンジ(関係性の改善)【第1~2ステップ】
ナビゲーター:阿部 美樹
ポジションチェンジとは、「特定の人との人間関係を改善する」ことを願っている場合に、効果的なスキルです。
互いに意見がすれ違っている、自分の本音が伝えられない、相手の本音が分からない、などの葛藤を感じている場合、自分の本音を表現して、相手の心のフレームに入って表現することによって、相手の見方・感じ方を体感することができます。
相談者を「Aさん」とし、相談者が改善したい相手のかたを「Bさん」として、質問例を紹介します。
【第1ステップ】
「第1ポジションからのメッセージ」
自分の椅子(第1ポジション:Aさん)と相手の椅子(第2ポジション:Bさん)、二つの椅子を用意して対面式に置きます。
Aさんは、第1ポジションの椅子に腰掛け、Bさんを目の前の椅子にイメージします。
質問例:
「目の前の椅子にBさんが座っているようにイメージできますか?」
関係性に葛藤が大きい場合、椅子があまりにも近いと話ができない場合があります。そのような場合は、椅子を離すなどの調節も行って始めます。
「Bさんは、どのような表情をされていますか?」
Bさんをイメージできているかを確認するために、表情などを聞くことは有効です。
「Bさんに向かって、伝えたいこと、自分が思っていることを伝えてください。Bさんがどのように思うかを心配せず、伝えたいことを全部伝えてください」
「この時、声に出して伝えてもよいし、声を出さず心の声で伝えてもよいです。どちらにしますか?」
「それでは、伝えてください。終わりましたら『終わりました』と教えてください」
声を出すかどうかは、相談者に選んでもらいます。
声を出さず伝える場合、伝える内容をコーチは把握できませんが、相談者が分かっているので、コーチングの効果には変化はないので、問題ありません。
【第2ステップ】
「ブレイクステートでニュートラルな状態」
Aさんからのメッセージを伝え終わったら、ブレイクステートしてAさんの心から脱出します。
ブレイクステートとは、ある状態から出て、ニュートラル(中立)な状態へと移動するためのだけ質問スキルです。
具体的な方法は、深呼吸や背伸びをする動作や話題と関係のない質問をするなどがあります。
相談者があるシーンから次のシーンに移行しようとする時、ある心の状態を体感したままであると、うまく次のシーンに移行しません。
そのような場合、気持ちを切り替えるために、その状態を打ち破る質問を行います。
次のような全く関係のない質問を一つだけ行います。
質問例:
「昨日の夕食は、何を食べましたか?」
「あなたの小学校の時の学校の先生の名前をお一人教えてください。」
「昨夜休む時、何を考えて寝ましたか?」
「次の休みにスケジュールがないとしたら何をしたいですか?」
ブレイクステートの後に、第2ポジションにあるBさんの椅子に移動します。
「それでは、立ち上がりBさんの心の中に入り込むようなイメージで、Bさんの椅子に座ってください」
「この場所はBさんの立場です。では、Bさんにお伺いします。目の前の椅子にAさんが座っていますが、イメージできますか?」
体感するために体を動かしますが、椅子が一つしかない、カフェで移動できない、Zoomで移動できないなどの事情がある場合は、移動したイメージだけで行うこともできます。
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