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天一国主人に育む「神様コーチング」29
「三つの相談テーマ」を明確にする

ナビゲーター:阿部 美樹

相談の出発は「テーマ設定」
 相談を進めていく場合、「今日は何をテーマにして話しましょうか?」という質問から入り、相談テーマを明確にする必要があります。
 悩みや願い事が多くあったとしても、その中でも何について話すのかを明確することで効果的な相談が可能になります。

 テーマを大別すると三つあります。
 第一は、心の葛藤や落ち込み、不安や怒りなどの「陰(負)の感情の整理」です。

 第二は、夫婦や親子の関係に葛藤がある、職場の上司との関係がうまくいかないなど、「特定の人との関係改善」です。

 第三は、野球で日本一になる、会社を辞めて起業する、家庭のような地域社会をつくるなど、「願い」「夢の実現」です。

 これらの三つの中で何を悩んでいるのか、何を求めているのかを明確にすることで、相談の方向性が見えてきます。

 落ち込んでいる心(陰の感情)を整理したいのであれば、前向きな心(陽の感情)になり、心のバランスを取り戻す(陽陰の感情を統合する)ことです。

 夫婦けんかが絶えないのであれば、夫婦仲が良い状態になり夫婦のバランスを取り戻す(陽陰の夫婦の統合をする)ことです。

 また、部活の大会で優勝を目指すのであれば、願いという構想理想を現実のものにする(性形の統合をする)ことです。

 このように、悩みや願い事の相談は、原理的に表現すれば「二性性相の中和体の姿に導くこと」「神を中心とした四位基台をつくること」であるといえます。

「三大祝福」に導く相談
 これらのテーマは、原理講義で示される「創造目的」に通じるものです。
 そこには、神様がなぜ人間を創造されたのか、人間はなぜ存在しているのかを明らかに説明されています。

 「神が被造世界を創造なさった目的は、人間をはじめ、すべての被造物が、神を中心として四位基台を完成し、三大祝福のみ言を成就して、天国をつくることにより、善の目的が完成されたのを見て、喜び、楽しまれるところにあったのである」(『原理講論』6465ページ)と表現されているように、人間は「神様の喜びのための善の対象」として創造されました。そのために必要なことが、「三大祝福の成就」でした。

 第一祝福とは心と体の授受作用によって、神を中心とした「個体的な四位基台」をつくることであり、第二祝福とはアダムとエバが夫婦となり、神を中心とした「家庭的な四位基台」をつくることであり、第三祝福とは人間と万物世界の授受作用によって、神を中心とした「主管的な四位基台」をつくることでした。

 この三大祝福は、神の願いであると同時に人間自身の願いともなりました。
 故に、万民の欲求の中には、「心と体が一体化した個性をつくりたい!」「夫婦が一体化した家庭をつくりたい!」「人と万物が一体化した世界をつくりたい!」という願いがあるのでしょう。

 ですから、上記の三つのテーマは、三大祝福と決してイコールではありませんが、大きな観点から見ると、三大祝福を完成させるための歩みであるといえます。

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