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天一国主人に育む「神様コーチング」25
基本的な四つの「質問」

ナビゲーター:阿部 美樹

「心を開かせ、肯定的にする」質問
 第一は、「閉じた質問と開いた質問」です。
 閉じた質問とは、相手が「YES」か「NO」で答えられるような質問です。
 一方、開いた質問とは、答えを相手が自由に選んで答えられるような質問です。

 例えば、「食事をしますか?」「風邪をひいていませんか?」は閉じた質問であり、「食事はいかがでしたか?」「体調はいかがですか?」は開いた質問です。

 相手が親しい関係でなかったり、心を開いていなかったりする相手に対しては閉じた質問の方が話を切り出すことができると思いますが、基本的には、話しやすい場づくり、当事者意識を高めるためには開かれた質問の方が有効です。

 第二は、「否定質問と肯定質問」です。
 否定質問とは、物事を「否定形」で深めたり明らかにする質問であり、肯定質問とは、物事を「肯定形」で深めたり明らかにする質問です。

 例えば、「何が悪かったのですか?」「できなかった結果、どうなりましか?」などは否定質問であり、「できるとしたら、どうしたら良いですか?」「その結果のメリットは何ですか?」などは肯定質問です。

 悩みや心配事は、否定質問を多用すると原因が明らかになっても前向きになれない傾向があるので注意が必要です。
 基本的には、可能性を引き出す、意欲を引き出すためには肯定質問を使うことが有効です。

「未来の可能性を開く」質問
 第三は、「過去質問と未来質問」です。
 過去質問は、物事を「過去形」で深めたり明らかにする質問であり、未来質問は、物事を「未来形」で深めたり明らかにする質問です。

 例えば、「今まではどうだったんですか?」「過去の何が影響していますか?」などは過去質問であり、「これからどうしたいですか?」「いつまでに実現しますか?」などは未来質問です。

 悩んでいる人に対して、過去質問をすると過去の失敗や苦痛、悲しみとつながって否定的なイメージを強める可能性があるので気を付けなければなりません。

 過去質問は過去の教訓を知って未来の可能性を模索することが目的ですから、基本的には未来質問を多く使った方が、前向きな心を引き出し、主人意識を育むことができます。

 第四は、「抽象質問と具体質問」です。
 抽象質問を「チャンクアップ」、具体質問を「チャンクダウン」ともいいます。
 チャンクとは「話の塊」のことです。抽象質問は、「それらの話を一言で表現したら?」という質問のように、複数の論点の共通点を探して「キーワード」でまとめたりする質問です。
 話の塊をまとめていくので「チャンクアップ」ということです。

 また、「なぜですか?」「どうしてですか?」という質問を使って目的や意義を確認し、「動機や価値」を明確にすることです。

 具体質問は、「Who(誰が)、When(いつ)、Where(どこで)、What(何を)、Why(なぜ)、How(どのように)」などの質問で物事を具体化することです。

 そうすれば、「事実の把握、可能性の模索、具体的な効果」などを明確にすることで、具体的な方向性や行動を決めることが可能になります。
 話を詳細にすることでツリーのように枝分かれすることから「チャンクダウン」ともいいます。

 このように、質問にはそれぞれ目的と方向性があります。
 相手の状況に合った質問をして、人生の可能性の扉を開くために協助し寄り添いましょう。

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