2024.05.15 17:00
天一国主人に育む「神様コーチング」19
目的と成長を深める相談
ナビゲーター:阿部 美樹
「課題解決型の相談」の問題点
皆さんは、相談活動をするときに、どのような対応をするでしょうか。
多くの場合、「課題解決型の相談」になることが多いですね。
「テーマ(悩みや願い事)の設定」をした後、「現状把握」「原因模索」「課題分析」を行います。
すると悩みの原因や願いを実現する上での問題点が見えてきます。
医師が患者の症状を診て、原因である病気を探し、それに合わせた治療や薬の処方をするように、問題点や原因に注目する相談です。
これは医師が患者を「病人」として診察する場合と同じように、課題解決型の相談は相談者を「堕落人間」であると意識して相談を進めます。
相談員の姿勢も、相談者の足りない点、できない点、さらには罪や堕落性本性を注目するようになります。
悪しき点を指摘された相談者は、深刻になり、切実になり、自分の力だけでは解決できないことを感じ、「どうしたらよいでしょうか?」と聞きたくなります。
そこで、相談員は「こうしたらいいですよ」という指導をするようになり、相談者はそれに対して真剣に受け入れようとすることでしょう。
しかしこれはティーチング的な相談の流れであって、相談者が選択する責任、判断する責任、行動する責任、結果に対する責任などを果たせる流れではありません。
課題解決型の相談は、「負の清算」をすることがメインテーマとなり、「愛の成長」にはつながりにくい傾向があります。
精神分析学の創始者であるフロイト(1856〜1939)は、「人の行動には原因がある」「あなたの苦しみは過去に原因がある」と説きました。
先ほど説明した相談活動は、まさに「原因論」と「過去志向」に力を入れてきた相談といえます。
フロイトとユング(1875〜1961、「分析心理学」の創始者)と共に、心理学の三大巨匠と呼ばれる一人に、「アドラー」(1870〜1937、「個人心理学」の創始者)という心理学者がいます。
アドラーは「人の行動には目的がある」「未来のために何を成すべきかを考えよう」「未来を見つめ目的を考える」という「目的論」を説きました。
アドラーは他にも、「自己決定性」(人生は自分が主人公である)や、「共同体感覚」(他者への関心、個人は全体と共に生きる)という考え方を説きました。
統一原理で強調する「創造目的」「天一国主人」「人類一家族」という教理に通じる点も多くあります。
アドラー心理学は、目的と成長を志向するコーチング的相談と類似しています。
「目標・夢実現型の相談」の可能性
相談に対応する場合、相談事は多種多様ですので、臨機応変に対応することが求められますが、どんな相談でも当てはめることができる「基本パターン」があれば便利です。
そこで注目したいのがコーチングの基本スタイルとして活用される「GROWモデル」です。
❶Goal(ゴール):目標・目的の明確化
❷Reality(リアリティー):現状(問題・課題)把握
❸Resource(リソース):資源(人・物・金・情報・時間等)の発見
❹Options(オプション):選択肢の創造
❺Will(ウィル):意思決定
悩みや願い事のテーマを明確にした後、「どうなりたいのか?」「どうしたいのか?」という「ゴール」を確認します。
車を運転する時に最初にすることは、エンジンをかけることではなく、行き先というゴールを決めること、何のために行くのかという「目的」を決めることと同じです。
ゴールを決めたら「現状把握」します。
運転の場合も、行き先を決めた後は現在地を確認して最短のルート、行きやすいルートを検索しますね。
次に、持っている「資源」を探して可能性を模索します。運転も自分がするのではなく運転手を立てることもできます。
有料ですが高速道路を利用する場合もあるでしょう。時間に余裕があれば、ゆっくりと運転ができる楽な道を選ぶことも考えられます。
次は、その可能性の中から何を選択するか、どの順番で取り組むかなどを決めます。
最後は、決定に従って行動に移します。
このような5段階のプロセスが「GROWモデル」です。
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