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ほぼ5分で読める勝共理論 28
何でも反対する「唯物弁証法」

編集部編

私たちは知らぬ間に共産主義の影響を受けている?
 突然ですが、皆さんに五つの質問をします。

 第1問、プラスの反対は何でしょうか。

 第2問、磁石のN極の反対は何でしょうか。

 第3問、男性の反対は何でしょうか。

 第4問、学生の反対は何でしょうか。

 第5問、共産主義では労働者という言葉が何度も出てきますが、労働者の反対は何でしょうか。

 さて、全部答えられたかたはいらっしゃるでしょうか。

 正解を言うと、プラスの反対はマイナス、N極の反対はS極ですよね。

 では、男性の反対は何かというと、女性ではありません。学生の反対も先生ではないですし、労働者の反対も資本家ではありません。
 厳密にいうと、プラスとマイナス、N極とS極も反対ではありません。それぞれ主体と対象という関係になります。

 実は先ほどの質問の、後半の三つには答えがありませんでした。
 もし「全部答えられたー」というかたがいらっしゃれば、それは間違いです。
 意地悪な問題を出してしまいました。

 もし皆さんの中に、「あれっ? 男性の反対は女性かな? 学生の反対は先生かな? 労働者の反対は資本家かな?と考えたかたがいらっしゃれば、その人は共産主義の影響を知らずのうちに受けているのかもしれません。

 共産主義が厄介なのは、「共産主義が正しいんだ」と思っていなくても、あるいは「共産主義なんてよく知らない」という人でも、相当影響を受けてしまうということなのです。

 だからテレビに出るような有名な人でも、共産党と同じことを言う人がたくさんいます。
 でも、その人は共産主義者ではありません。ただ影響を受けているのです。
 では何の影響を受けているのかというと、それが、これから説明する唯物弁証法の理論です。

何でも「反対」と叫ぶ共産党の人々?
 唯物弁証法はどういう理論なのでしょうか。
 唯物弁証法は、「物事には何でも反対の存在がある、対立する存在がある」と言います。

 プラスとマイナス、N極とS極、男性と女性、学生と先生、労働者と資本家。皆対立する存在なんだ、と言います。
 そしてその存在同士がぶつかったり戦ったりすると、成長する、発展する、だから戦うことはいいことなんだ、どんどん戦ったらいいんだ、というのです。
 簡単に言うと、そういう理論です。

 例えば皆さんも、共産党の人が何でも「反対」とだけ言うのを聞いたことはありませんか。
 代案は示さないで「反対」とだけ叫びます。

 筆者が小学生の時のことです。
 街の電柱に共産党のポスターが貼ってありました。そして怒っている子供の顔のアップの写真があって、その子は腕組みをしているのです。そこには、大きな字で「私、怒ってます」と書いてありました。

 筆者はその時小学生だったのですが、「いやあ、怒って問題が解決するんだったら楽なもんだな。それだったら、もっと『こうした方がいい』という、建設的なアイデアを出せばいいんじゃないかな」と思いました。

 生意気だったとは思うのですが、今考えてみても、そんなに間違った考え方ではなかったと思います。
 実はこうした発想は、唯物弁証法という理論から生まれているのです。

 それでは、今日の結論です。
 共産主義には唯物弁証法という哲学理論があります。
 簡単にまとめると、「あらゆる存在には対立する存在があって、それらが闘争することによって物事は発展する」という理論です。

 それで共産党の人たちは、いつも反対ばかりしているのです。そんな考え方が日本に広がったら大変なことになる、ということです。

 次回は、より具体的な唯物弁証法の理論について説明します。

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