https://www.kogensha.jp/shop/detail.php?id=4163

世界はどこに向かうのか
~情報分析者の視点~

台湾立法院議長は親中派の野党に

渡邊 芳雄(国際平和研究所所長)

 今回は、129日から24日までを振り返ります。

 この間、以下のような出来事がありました。

 ガザ国連職員約190人、ハマスなどと関連の疑い~イスラエル当局が報告(129日)。無人機攻撃で米兵3人死亡、バイデン大統領「報復措置の方法決めた」と発表(30日)。中露国防相が会談、関係強化表明(31日)。台湾の立法院議長選で国民党・韓国瑜氏が勝利(21日)。「モスクも教会も中国風に」、宗教施設のデザイン改変が加速(1日)。中国の海警船が尖閣領空で自衛隊機に退去警告していたことが明らかに(3日)。韓国総選挙「第三極」の結集加速~元首相が新党結成、無党派層狙う(4日)、などです。

 台湾立法院(国会に当たる)議長選挙が21日に行われました。民進党は游錫堃立法院長を、国民党は韓国瑜前高雄市長、台湾民衆党は黄珊珊元台北副市長をそれぞれ推薦し、選挙が行われました。

 先月13日の総統選と一緒に行われた立法委員選で野党国民党が52議席、与党民進党は51議席、台湾民衆党は8議席でした。
 議長選挙は1度目の投票では決まらず、上位2人による決選投票となり、2度目の決選投票では民衆党・黄氏が棄権して韓氏が游氏を破ったのです。台湾立法院議長は野党第一党・国民党の韓国瑜氏となりました。

 新議長となった韓氏はこれまで、特に親中的な言動で知られている人物です。
 南部・高雄市長だった2019年に、中国が統制を強める香港で中国政府の出先機関を訪問したのです。訪問先は「中央政府駐香港連絡弁公室」(中連弁)でした。

 韓国瑜氏は弁公室トップの王志民主任から歓待を受けています。
 台湾の地方自治体の首長が、中国による「一国二制度」の象徴とされる同機関を訪れるのは韓氏が初めてであり、さらに訪問自体が韓氏の出発前に公表されなかったこともあり、香港の民主派や与党・民進党などから懸念や批判の強い声が相次ぎました。

 立法院議長は法案審議などで賛否が同数の場合、議決権を持つこととなります。
 韓氏は就任式後、「中立な立場で議会を運営し、立法院の権力と責任を最大限に果たす」と語り、与野党団結の必要性も強調しています。
 敗れた游氏はSNSで、立法委員を辞職すると表明しました。

 これまで民進党政権は、日米欧との議員交流に力を入れてきました。そのような議員間の交流を中心として日米台の強い結束を維持し、中国をけん制することができたのです。
 こうした交流を今後継続することができるのか、それとも影響を受けることになるのか懸念されます。

 今後の対応に注目したいと思います。



★おすすめ関連動画★

国際勝共連合 街頭演説「このままでは日本は滅びる」2023115日 新潟市万代

国際勝共連合 街頭演説「テロは絶対に許せない」2023115日 新潟市東大通り


ザ・インタビュー 第29回

【渡邊芳雄・国際勝共連合常任顧問に聞く(その1)「『勝共』~神を否定する共産主義に打ち勝つために】

U-ONE TVアプリで視聴する


ザ・インタビュー 第30回
【渡邊芳雄・国際勝共連合常任顧問に聞く(その2)「神と共に生きる共同体理想の実現を目指して」】

U-ONE TVアプリで視聴する


ザ・インタビュー 第31回
【渡邊芳雄・国際勝共連合常任顧問に聞く(その3)「神は私と共に生きて今ここにいらっしゃる」】

U-ONE TVアプリで視聴する

---

 U-ONE TVの動画を見るにはU-ONE TVアプリが必要です!
 無料ですので、ぜひダウンロードしてご活用ください。

ダウンロードはコチラから

Android

iOS

ダウンロード方法について

▲画像をタッチすると視聴できます