2023.08.18 17:00
心情開拓
心霊を育てる生活原則(117)
原理を生活化するために、李耀翰(イ・ヨハン)先生(1916~2019)が信仰のイロハを日本人の心情を分析しながら説かれた講話集、「心情開拓~心霊を育てる生活原則」を毎週金曜日配信(予定)でお届けします。
家庭連合の教会員の皆さまはもちろん、世代を超えて多くのかたに読んでいただきたい書籍です。
李耀翰・著
7 自分を兄弟の中で育てる
心霊を育てる人
あなたたちは、若いからあちこちで活動するとき、いい、悪いと、簡単に判断しやすいのです。心霊のことを考えません。それで信仰し始めた人は多いけれど、信仰が実った人が少ないのです。理由は、心霊管理を間違って、自分の心霊を育てる人が少ないからです。環境に支配されるからです。
だから四位基台的な処理の仕方をするのです。特に、天使長になるアダムは、母をもたないと危ないのです。アダムは信用できないのです。いくら公のために献身するといっても、信用できません。それは天使長だからです。天使長だから自分勝手なことを多くする可能性があるのです。
だから、み言(ことば)を悟りなさい。悟ったなら、自分の現世の位置をほっておくな、危ない所に立っているな、必ず信仰の母を探せというのです。母を二人、三人探し、そういう事情を報告して、祈ってもらうのです。祈りというのは、そういうところに必要なのです。自分一人では、どうすることもできないのです。管理できないのです。主管できない、どうかこの情けない人間を救ってくださいと、神にすがって訴えなさい。それが立派な祈祷です。
だから、原理的に、これは何か、どういうふうに分析するのか、どういうふうに納得すべきか、どういうふうに処理すべきか、それを原理的に分かりたいという気持ちでもって一週間祈れば、すぐ神様が教えてくださるのです。「素晴らしい、御苦労様」と、お父様がそうおっしゃってくださいます。神様は慰めてくださるのです。
そんな死の路程を越えてこそ、それが情の十字架なのです。それを早く勝利してください。今まで、人類において情の十字架に勝利した者はいません。自分が、神の願いはこれだと知ったのちには、本当にやってみなさい。神のためだということが分かれば、主管できます。神を愛する情があふれれば、横的に引かれた情でも、神が慕わしくなるのです。恋しくなるのです。それで主管できるのです。
世間でいえば、父母を愛する者は、勝手なことをしません。もし自分の娘がお母さんと密接な関係になったとすれば、恋愛を勝手にするでしょうか。手紙が来ても、お母さんに持っていって、まず見せるのです。
そのように、その情の処理の仕方をどのようにするか。私は、日本滞在中、日本の教会を少し知った内容で心配なのは、信仰の母がいないということです。信仰の母がいなくて、みな同じ年齢の者同士が、共に暮らしていて、そういう経験があっても、だれに報告して、主管してもらえばよいか、分からずにいるのです。環境に、その母がいないのです。
だから祈れ、涙を流しながら祈れ、それに勝利すれば、神に永遠に功労を立てられます。そういう時になったなら、神様は、ほうっておきますか。ほうっておいたら、死んだ神様です。自分が困って、自分の力ではどうすることもできないから、神様を呼ぶのに、黙っていたら、それは死んだ神様です。
私たちを神が主管しなくなったのではなく、私たちが神に主管されなかったのです。
(月刊『成約の鐘』1973年12月号掲載)
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次回は、「マリヤとマルタ」をお届けします。