2023.04.18 12:00
世界はどこに向かうのか
~情報分析者の視点~
岸田首相を狙った「テロ」
渡邊 芳雄(国際平和研究所所長)
今回は、4月10日から16日までを振り返ります。
この間、以下のような出来事がありました。
韓国、通信線は北が一方的に遮断と公表(4月10日)。天安門に習指導部批判の落書きか(10日)。北発射のミサイルは新型ICBM(大陸間弾道ミサイル)「火星18」(13日)。米機密流出、21歳の州兵を逮捕(13日)。岸田首相、選挙応援中に「テロ」に遭遇(15日)、などです。
統一地方選の後半戦投開票日は4月23日、その日は五つの国政補欠選挙が同時に行われます。
その一つが和歌山1区の衆院補欠選挙です。4月15日、岸田首相は自民党公認候補の応援のため和歌山市の雑賀崎(さいかざき)漁港に着きました。
首相が演説を始めようとしたその時、聴衆の中から金属製の筒状の物が投げ込まれたのです。
投げ込んだのは木村隆二容疑者(24歳)。兵庫県川西市に住居があり、動機や計画内容の取り調べが進められています。
木村容疑者は威力業務妨害容疑の現行犯で逮捕されましたが、その場で取り押さえたのは漁師の西出賢吾さん(54歳)でした。西出さんは「安倍元首相の事件が頭をよぎった」と述べています。
金属製の爆発物は投げられてから50数秒後爆発音とともに白い煙を上げました。
首相はその場から退避し、聴衆も四散しており惨劇は何とか避けられたのです。
自民党の茂木敏充幹事長は、「民主主義の根幹をなす選挙期間中に暴挙が行われたことは、極めて遺憾であり、強く非難する」と批判しました。他の政党党首も押しなべて同様のコメントを出しています。
昨年7月8日に安倍晋三元首相が街頭演説中に銃撃されて亡くなった事件が起きてから1年足らずです。
「テロの再発」に衝撃を受けました。昨年の事件以降、閣僚や要人の警護が強化されたといわれているにもかかわらず、「爆発物」の投げ込みを防げなかったのかと声も上がっています。
どのようにして爆発物を持ち込んだのか、警察は不審な様子に気が付かなかったのか、など十分な検証が必要でしょう。
石原良純氏は17日、「テレ朝」の「モーニングショー」にコメンテーターとして参加し、この事件に関して、次のように述べています。
「安倍元総理の事件の時にネットとかで(山上徹也被告を)ヒーロー視するようなことを言った人たちは、このニュースをどのように聞いているのか。0だったものが1つ起こったことによって、思想的背景は分からないけども模倣犯とまでは言わないけど、そういう民主主義に対してこういうことを仕掛けてくる。選挙戦の在り方まで変わってしまう。罪が深いし、ある種、本当に脅威であると思います」(YAHOO!JAPANニュース)
石原氏は、いかなる理由でもテロ行為は許されないという民主主義の「柱」がしっかり立っていない日本、テロリストに対するゆがんだ同情に流される社会の傾向に対して警告しています。
テロ行為よりも家庭連合とその関連団体に対する「魔女狩り」に熱中したメディアの在り方やそれを容認した「空気」を猛省すべきでしょう。
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