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スマホで立ち読み Vol.20
『要約 統一思想・勝共理論』14

統一思想研究院・編著

(光言社・『要約 統一思想・勝共理論』より)

 スマホで立ち読み第20弾、『要約 統一思想・勝共理論』を毎週金曜日(予定)にお届けします。
 膨大な内容で構成されている統一思想と勝共理論を、分かりやすく要約しました。統一思想で神について学び、勝共理論で神の存在を否定する共産思想の間違いについて学びます。

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第一部 統一思想
第一章 原相論

二 原相の構造
(四)正分合作用

 四位基台は、中心、主体、対象、結果という四つの要素間の授受作用を空間的次元で扱った概念である。ところで、すべての現象は空間性とともに時間性を帯びている。授受作用を時間的次元から把握(はあく)した概念が正分合作用である(図6)。四つの要素の授受作用において、まず中心が立てられ、次に主体と対象が授受作用を行い、結果が現れるのであるが、このような時間的三段階過程から把握する授受作用がまさに正分合作用である。したがって正分合作用の種類は四位基台の種類に対応している。つまり、内的自同的正分合作用、外的自同的正分合作用、内的発展的正分合作用、外的発展的正分合作用という四種類の正分合作用がそれである。

 時間性を帯びたこの正分合作用の概念は、特に共産主義唯物弁証法の正反合の法則と比較できるという点で意義がある。マルクスは唯物論とヘーゲルの弁証法を結びつけて唯物弁証法を立てたが、その弁証法は正-反-合の形式をとる発展の論理である。唯物弁証法において、正-反-合の形式は矛盾による発展の形式であって、正と反という対立物の統一と闘争によって事物は発展するというものである。しかし実際は、統一は無視して、闘争による発展のみを弁証法的発展と見ている。これは「統一思想」の発展の概念とは一致しない。「統一思想」から見れば、発展に必要な二つの要素は対立物でなく相対物である。主体と対象、すなわち相対物の調和のある授受作用によってのみ、発展はなされるのである。

 またいかなる事物の発展においても、必ず共通目的を中心とした主体と対象間の円滑な授受作用によってなされる。唯物弁証法は発展において目的概念を否定するが、目的(目標)が立てられないところに発展がなされることはない。したがって、共産主義の正反合理論は発展に関する現実問題の解決に失敗しており、これに対する唯一の代案として立てられるのが、授受作用を時間的に把握した「統一思想」の正分合理論である。

(五)原相構造の統一性

 原相の世界は時空を超越した世界なので、構造概念または時空観念から類推するとき、一言で「統一性」と表現するほかない。空間がないために位置がなく、前後、左右、上下がなく、内と外がなく、広い狭いがなく、遠近がなく、三角形、四角形などの形もない。無限大と無限小が同じであり、すべての空間が一点に重畳(ちょうじょう)されている多重畳の世界である。それと同時に上下、前後、左右、内外が限りなく広がっている世界である。

 また原相は時間のない世界である。したがって時間観念から類推すると、過去、現在、未来が今、この瞬間に合わさっている。瞬間の中に永遠がある。瞬間が永遠へつながっているのである。したがって、瞬間と永遠が同じである。これは原相の世界が一なる状態(性相と形状、陽性と陰性が統一された状態)の純粋持続であることを意味する。すなわち、「状態の純粋持続」が原相世界の時間概念である。以上を一言で要約すると、原相の世界は純粋な「統一体」である。言い換えれば、時間、空間をはじめとする宇宙内のすべての現象は、この統一された一点から発生したものである。四位基台と正分合作用も一点から空間化、時間化して展開されたものである。


 「第一部 統一思想」の第二章以降は以下のような内容となります。

・第二章 存在論
・第三章 本性論
・第四章 価値論
・第五章 教育論
・第六章 倫理論
・第七章 芸術論
・第八章 歴史論
・第九章 認識論
・第十章 論理学
・第十一章 方法論

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 次回は、「勝共理論」をお届けします。お楽しみに!



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