2022.04.23 12:00
スマホで立ち読み Vol.15
『生きた神様が働くとき』6
神明忠昭・著
スマホで立ち読み第15弾、ドクター神明の信仰エッセー『生きた神様が働くとき』を毎週土曜日(予定)にお届けします。
困難の中でも生きて働かれる神様の愛を発見する秘訣(ひけつ)を教えてくれる一冊です。
---
第一章 愛して、仕えて、一体化
3 リーダー同士の熾烈な争いをやめさせた神様の役事(2)
彼らが会合をしている部屋まで来て、その扉の前に立って外から耳を澄ますと、中から怒号の応酬が聞こえてきました。私はその会合に招待されている身でもないのに、扉を開けて中に入り、静かに末席に座りました。しばらく彼らの激しいやり取りを聴いていましたが、そのやり取りにちょっとした間ができたとき、私はすかさず口を開きました。「皆さん! ここで一体何をしているのですか?」と。そして失礼にも、まず事業部長を強く叱りつけました。
「事業部長よ、先輩の副総長が事業部のことをどんなに心配しているのか、そしてUTS(米国統一神学大学院)のことをどんなに心配しているのか、分かっているか! それを分からないで副総長をただ軽蔑し、批判しているのではないか! それでは絶対に進展がない!」
それだけでも非常に無礼なのに、私は次に矛先を副総長に向けて叱りつけるという、普通では考えられないようなことをしてしまいました。
「副総長よ、あなたの後輩である事業部長は能力を買われて、何もかも捨ててこの事業に従事している犠牲的な兄弟であることが分からないのか! それを先輩として心から分かってあげなければならない。分かってあげれば、もう少し話に進展があるはずではないか!」
いつの間にか、私の目には涙がいっぱいたまっていました。それを目撃した彼らはショックで啞然(あぜん)として、何も言えませんでした。今ここで一体何が起きているのか分からないといった面持ちでした。それで状況が一変しました。私は言わねばならないことを言ったと感じたので、その後すぐにそこを立ち去り、帰途に就きました。自動車を運転しながら、けんかする彼らに対する神様の愛を感じて、泣けてしかたがありませんでした。
翌日、総長から喜びの電話が私にありました。「昨晩の会合の報告は聞いた」と。どういう結果が出ようとも、総長としてはその2人のリーダーが仲良くやってくれればいいのだ、ということでした。「そのきっかけを、よくもドクター・シンミョウがつくってくれたね」と褒められました。「これからは、事業とか資金調達についての会合にはいつも参席してくれ」とも言われました。「えー、神学しか分からないこの身がそんな分野にまで?」と私はいぶかりました。
結果的には、その年の12月のクリスマスシーズンは、一応以前の計画どおり、モールに臨時店舗を出して商品を売ることになりました。それでも、それは双方が内的に歩み寄った結果の決断だったのです。私は自分でも驚きました。足らない私が心配して祈っただけで、神様がその小さな条件を取って役事してくださったに違いないと思いました。誇れるものは神様の力だけです。その後、私はもっともっと皆に仕えるために、学生たちがファンドレイジングをするモールの店舗を巡回して手伝いました。
私たちの間でたとえ不協和音が起こったとしても、神様の立場から心配するがあまり、愛の涙でもって強く訴え、時に叱咤(しった)さえする人が出現すれば、生きた神様が驚くべき役事を起こすことができると私は思います。もちろん、具体的・現実的・組織的問題もあるでしょうが、それを超えた内的・霊的次元で神様の愛に出合い、授受作用することによって、それらの問題は解決されていくものと思います。
---
次回は、「リーダーたちに不当を訴えた」をお届けします。お楽しみに!