ほぼ5分で読める勝共理論 75
スパイ防止法③
北朝鮮の拉致事件

編集部編

暗躍する「土台人」っていったい何者?
 今回から、実際にあった日本でのスパイ事件をいくつか紹介したいと思います。
 まずは北朝鮮の拉致事件です。

 北朝鮮は、1970年代から1980年代に多くの日本人を拉致しました。これもスパイ事件の一つです。

 当時の北朝鮮は、韓国内でさまざまなスパイ活動を行っていました。ある時は爆弾を仕掛けて破壊活動を行ったりもしました。

 ところがある時期から、韓国政府が北朝鮮スパイの取り締まりを強化したので、たくさんのスパイが捕まってしまいました。

 そこで北朝鮮は、日本人に成り済ませばうまくいくと考えて、日本人を拉致しました。そしてその人を日本人に成り済ますための教育係として利用しました。

 他にも、お医者さんや看護師、技術者などが拉致されました。

 拉致を取り仕切るのは日本で活動する「土台人」です。
 土台人は、在日朝鮮人の中で会社の社長であったり、ある程度裕福な人の中から選ばれました。日本に活動の土台があるので土台人です。

 そして北朝鮮から特別の指示を受けて、スパイ活動を行います。指示は暗号で流れます。
 時には北朝鮮から流れるラジオ放送の選曲の順番が暗号になっていることもありました。

 もし当時の日本にスパイ防止法があれば、土台人の活動はかなり難しかったでしょう。
 日本の警察は、こうした暗号を何とか解読して、ある時は土台人を突き止めたりもしました。
 ところがその土台人を取り締まる法律がないのです。それで捜査はかなり難航しました。

映画で見る北朝鮮による拉致事件
 詳しく知りたいかたは、『暗号名 黒猫を追え!』という映画に描かれているので、そちらをぜひご覧ください。

 この映画の中では、土台人はカメラ屋さんの店長です。日本人と結婚して、普通の生活をするふりをしています。
 もちろん奥さんもその人がスパイであるとは知りません。そしてお店の屋根裏でこっそり暗号通信を行っていました。
 ある時、自分の工作活動が警察にばれたと分かって、日本海側から船に乗って北朝鮮に逃げてしまいました。

 拉致の計画が決定すると、新潟県などの日本海側に北朝鮮からの工作員が送り込まれてきます。
 そこで土台人と会って、狙った人物を拉致します。誰かに目撃されたらその人も拉致します。そうして北朝鮮に連れていって、スパイの教育係にします。

 初めの頃は、一人だけ拉致するとその人がノイローゼになってしまうので、カップルで拉致することにしました。
 一人の場合は他の拉致被害者と結婚させたりしました。本当にひどい話です。

 国際勝共連合は、これらの失踪事件は北朝鮮によるものだといって、1979年に「スパイ防止法制定促進国民会議」を発足させました。

 ところが北朝鮮が拉致の事実を否定したこともあって、ほとんどのメディアが報道しませんでした。国会議員の中でも、拉致問題を真剣に考える議員はわずか数人しかいませんでした。

 しかし2002年、当時の小泉純一郎総理が北朝鮮を訪れると、金正日(キム・ジョンイル)総書記が、日本人の拉致を認めて謝罪したのです。それで拉致の事実がやっと日本中で問題視されるようになりました。

 もし日本でスパイ防止法が制定されていたら、拉致問題は起きなかったかもしれないのです。
 左翼勢力やマスコミはスパイ防止法に対して徹底して反対するのですが、こうした事実については一切触れません。これはとても無責任です。

 北朝鮮の拉致事件については、次回もまた説明したいと思います。

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