世界はどこに向かうのか
~情報分析者の視点~

日米防衛相会談を開催、払拭された懸念と課題

渡邊 芳雄(国際平和研究所所長)

 今回は、3月24日から30日までを振り返ります。

 この間、以下のような出来事がありました。

 米・ウクライナが協議、米露協議に続き「黒海での停戦」が焦点に(3月25日)。米情報機関、「中国は最大の脅威」と報告(25日)。ソウル高裁判決で韓国最大野党の李在明(イ・ジェミョン)代表が逆転無罪(26日)。ガザで「ハマスいらない」と、2日連続デモ(25、26日)。ミャンマーでM7.7の地震、混乱続く(28日)。バンス米副大統領がグリーンランドを初訪問(28日)。ハマス、新たな停戦案の受諾を表明(29日)。日米防衛相会談の開催(30日)、などです。

 日米防衛相(中谷元防衛大臣、ヘグセス国防長官)会談が3月30日、防衛省で行われました。
 時間は1時間25分。両国防衛相の初めての対面会談でした。

 防衛省幹部は懸念を抱えていました。それはバイデン前政権と確認してきた安全保障協力が第2次トランプ政権下で変化するのではないかというものです。

 米メディア・CNNなどが3月19日、トランプ米政権は経費削減のため「在日米軍の体制強化計画を中止する可能性がある」と報じていたのです。
 強化計画とは、在日米軍司令部を「統合軍司令部」に格上げするというものです。

 日本政府は確認作業に追われました。自衛隊、陸海空を一元的に指揮する「統合作戦司令部」をカウンターパートとして発足させる矢先の報道だったからです。
 結果として今回の会談で、日米協力を加速、発展させていくことや、在日米軍再編計画の継続を確認することとなり、日本政府としては「得たいものを得る」ことができた会談となりました。

 会談のポイントを挙げておきます。

*同盟の抑止力・対処力強化で一致

*在日米軍司令部の「統合軍司令部」への格上げ開始(第一段階の始動)を確認

*中国の現状変更への試みに反対

*防衛費のさらなる引き上げは議論にならず

*ミサイル共同生産(「SM6」や中距離空対空ミサイル「AMRAAM」)や米軍艦船・航空機の共同維持整備を進めることを確認

 などです。

 在日米軍は米国にとって最も重要な前方展開部隊です。米国の抑止戦略の中核的な役割を担っています。
 中国や北朝鮮、ロシアとの軍事的な緊張が強まる中、在日米軍の重要性はここ数年で非常に高まっており、在日米軍司令部を強化して、新設される「統合軍司令部」の役割は大きいのです。

 現在、在日米軍を指揮するインド太平洋軍司令部はハワイにあり、日本との時差があります。
 今後、在日米軍の格上げによって、3月24日に自衛隊に新設された「統合作戦司令部」との連携が円満になれば、両国運用面での迅速な意思決定が可能となり、日米の即応性が向上するのです。
 これが、台湾への侵略を認めないとの中国に対する強いメッセージになります。

 現代の戦争は、陸海空のみならず、宇宙やサイバー空間などにも領域が広がっており、在日米軍トップが各軍種を統合して管理することが不可欠になるでしょう。そして自衛隊に設置された「統合作戦司令部」と緊密に連携することが期待されているのです。



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