家族の絆づくり 8
認知症と家族の対応

ナビゲーター:阿部 美樹

高齢化と認知症
 厚生労働省は2017年の「敬老の日」に100歳以上の高齢者が6万7824人に達したことを発表しました。47年連続で最多を更新しています。100歳以上が3万人台に達したのは2007年ですが、10年間で倍増したことになります。
 このような高齢化の傾向とともに注目されているのが、「認知症」の増加です。認知症高齢者(65歳以上)の数は、2012年の時点で全国に約462万人と推計されていますが、約10年後の2025年には1.5倍の700万人を超えると予想されています。いついかなる時に自分自身や家族がそのようになるか分かりません。


写真はイメージです

祖父母に対する尊敬心
 家族が認知症の症状が出た場合、最も大切なことは家族の対応の仕方です。まずは、早期発見をすることです。早期治療することにより認知症にならずに済むこともあります。受診が遅れると症状が進行してしまいます。
 さらに大切な接し方としては、祖父母とは目上の人の代表者であり、神様の代身であり、ご先祖の代身ですから尊敬心をもって接することです。病気になった場合、手がかかるので家族がきつく叱ってしまったり、自尊心を傷つけたり、一方的に説得したりする場合があります。しかし、どんな時も尊敬心と思いやりの心で見守りたいものです。病気の時ほど家族の支えが必要です。それは家族の絆を深める機会でもあります。