家族の絆づくり 7
子供に力を与える親の養育態度

ナビゲーター:阿部 美樹

子供は神様からの預かりもの
 子供に何か問題が生じると、親は「否定的な目」で子供を見る傾向があります。そうなると子供の心の中には「自己不信感」が生じます。
 親は子供に対して「在るべき姿」というある枠組みから判断してしまい、その違いに葛藤します。しかし子供は親の延長線上の存在ではなく、独立した別個の存在として自己の尊厳性をもっています。一人一人の子供たちを、まさに「神様からの預かりもの」として捉える必要があります。
 子供に課題があったとしても、親は「信じて待つ」という姿勢をもつことが大切です。子供には、親に自分のことを信じてもらえた経験や、自分自身のあるがままを受け入れてもらえた経験が必要なのです。


写真はイメージです

子供のモチベーションを高めるもの
 親が子供にどのように関わるかとともに、親がどのような姿を見せるかが大切です。
 親自身が、何かを懸命に取り組む姿、楽しく熱中する姿、困難でも諦めずに努力する姿を子供に見せるならば、子供は「意欲的な心」をもつようになります。言葉で教えることよりも親の後ろ姿の影響が大きいということです。
 子供の能力や才能を引き出す原動力は、頑張ろうという「モチベーション」です。親自身が完全でなくても、親の精いっぱい頑張ろうとする向上心をもって挑戦する姿は、子供のモチベーションを育む栄養素になります。