2020.12.12 22:00
【テキスト版】
ほぼ5分でわかる人生相談Q&A
幸せな人生の極意!
第19回 話し下手をどのように克服したらよいでしょうか?
ナビゲーター:阿部美樹
皆さん、こんにちは!
今回の質問は、「話し下手をどのように克服したらよいでしょうか?」という質問です。
企業では、「コミュニケーション能力のある人」を採用基準の上位項目に挙げています。
しかし現状は、メールやラインなどのSNS、テレビやスマートフォンでのゲームの普及などを通して、「人と会話をする」という機会が少なくなりました。
家族構成も大家族から今日では核家族が一般的となり、一緒に暮らす人の数が減少すると同時に、家族間の対話も少なくなっています。
さらに、「コミュ障(コミュニケーション障がい)」という言葉も一般化してきているように、コミュニケーション能力に課題を抱えている人が増えています。
ところで、話し下手だと悩む人にはどのような特徴があるでしょうか。
その一つに、「必要以上に相手のことを気遣う」「相手の反応を気にし過ぎる」ことがあります。
「相手が自分のことを受け入れないのではないか」とか、「自分を悪く思うのではないか」、あるいは「笑われてしまうのではないか」というように、相手が否定的な反応をすることを心配します。
そうして、戸惑いと葛藤の中で、自分の思いを表現できなくなる状態になってしまうのです。
では、どのようにしたらよいでしょうか?
このような時、話し下手という「短所」に目を向けるのではなく、「長所」に目を向けることが大切です。
話し下手な人は、話が苦手な半面、三つの長所を持っている場合が多いものです。
第1の長所は、話さない分だけ、「聞き上手」になれるということです。
相手の反応が気になる人こそ、それを確認するためにまず話を聞こうとします。
相手の話を熱心に傾聴することを通して、相手の意見や気持ちを理解することができます。
自分の気持ちを理解してくれる人に対して敵意を持ったり、反発したりはしません。
聴くことを通して関係性を良好にすることができるので、言葉数が少ない会話であったとしても、有意義なコミュニケーションをとることができるはずです。
第2の長所は、言葉数が少ない半面、「簡潔に話す」ことができるということです。
長々と話をするから話し上手だとは言いきれません。むしろ、話が長すぎて何を言いたいのかが的確に伝わらなかったり、長すぎて相手から嫌われたりすることもあります。
話し上手な人の特徴は、話に「簡潔さ」「分かりやすさ」「印象深さ」があることです。
何事も短く要約することを心がける人の話は、相手に分かりやすく、印象深く伝わりやすいものです。
そのためには、日頃から「一言で表現すると?」「伝えたいキーワードは?」「三つのポイントでまとめると?」など、意識して準備をする姿勢を持てば、長所を生かせる会話ができるようになることでしょう。
第3の長所は、「相手の心を開かせる失敗談」があることです。
人は「成功の体験談」に関心があると同時に、「失敗談」にも関心があります。
成功の体験談ばかり話すと、相手は「自分にはできない」「難しい」という気持ちが出てくることがあります。
半面、失敗談を正直にあからさまに話すと、相手に「笑い」が出て話が盛り上がることがあります。
率直な姿勢に安心感と好感を持つからです。
自分の失敗を隠そうとすると話がぎこちなくなりがちですが、自分の失敗や弱点を、笑われてもいいと思って表現すれば、円滑な会話になります。
まさに「欠点を武器にする」ということです。
このように、「聞き上手」になること、「簡潔に話す」こと、さらには「失敗談も率直に話す」ことで、コミュニケーションに大きな変化がもたらされることでしょう。
皆さんからの質問をお待ちしています。
また、お会いしましょう!