シリーズ・「宗教」を読み解く 7
世界的な超宗教運動の展開(1)

ナビゲーター:石丸 志信

 米国ニューヨークの国連本部で開催された「2000世界平和超宗教超国家連合」総会で、文鮮明・韓鶴子総裁夫妻によって国連の両院制構築の提案がなされた。そこに至るまでには、長年の超宗教運動の分野での積み重ねがある。
 1985年1115日から7日間にわたり第1回世界宗教議会が米国で開催された。古典的遺産の回復を主題とし、各宗教伝統が継承してきた遺産を紹介し相互理解を促進する会議となった。

▲第1回世界宗教議会で基調講演をする文鮮明師

 提唱者の文総裁は、「対話と連合」と題した基調講演で3点の提案をしている。第一に、世界の宗教伝統が相互尊重と交流関係を築き、宗教間の葛藤と戦争防止に寄与すること、第二に、宗教者の実践生活と協力体制により、世界への奉仕と人の心霊を啓発し、万人が神中心の価値観で生きるように導くこと、第三に、教団代表が参加する議会に発展させること。

 世界の宗教指導者に、神意に基づく高次元の価値観と生活規範の確立を求め、それが国境を超えて世界化することを願った。世界の宗教指導者に神の愛に基づく精神革命の雄となるよう呼びかけたのである。