家族の絆づくり 141
「褒める」ポジティブな生き方

ナビゲーター:阿部 美樹

「いい感じですね!」の言葉を送る
 相手を喜ばせる、勇気づける、笑顔にさせるために有効なのは「相手を褒める」ことです。褒められてうれしくない人はいません。

 一般的に自分のことは実際よりも2割ぐらい甘めに評価しますが、他人に対しては実際よりも2割ぐらいは厳しく評価する傾向があります。
 まさに他人に対しては批判的に見る傾向があるので、相手のことは4割ぐらい増しの評価をしてちょうどいい評価になることでしょう。

 そのためには、相手の短所に目を向けるよりも、長所に注目しましょう。
 相手を褒めると、自分自身も楽しくなるし、心もポジティブになるものです。当然、関係性も良くなるでしょう。

 相手を褒めるときに、どこを褒めたらいいのか分からない場合もあります。その時は、具体的な内容ではなく「いい感じですね!」という「いいね」のスタンプを送るような言葉でもいいのです。
 「いい感じですね!」と言われて気を悪くする人はいません。

「国・物・命」など全てを褒める!
 褒めるのは目の前にいる人だけではありません。周りの全てを褒めるのです。

 代表的なものは次の三つです。

 第一は、「国ほめ」です。
 自分が住んでいる国に対して、「四季折々の楽しみがあるいい国だ」と褒めたり、「東京は便利だ」と街を褒めたり、相手の出身地を褒めたりすることです。

 第二は、「物ほめ」です。
 「パソコンのおかげで家でも仕事ができる」「エアコンのおかげで快適に生活できる」「車は本当に便利だね」と、身の回りの物に感謝の思いを込めて褒めるのです。そうすれば、物は私たちのために最大限の力を発揮してくれるようになります。

 第三は、「命ほめ」です。
 命あるもの全てに感謝することです。どんな食べ物でも「おいしいね」と褒めて、よくかんで食べます。犬や猫には「かわいいね」と声を掛け、木や花には「きれいだね」と褒めることです。

 このように、人や出来事、物や生き物など全てに対して感謝していると、また感謝したくなるような出会いが与えられます。