2020.09.26 22:00
【テキスト版】
ほぼ5分でわかる人生相談Q&A
幸せな人生の極意!
第8回 食生活が不規則なわが子が心配です
ナビゲーター:阿部美樹
皆さん、こんにちは!
今回の質問は、「食生活が不規則なわが子が心配です。どのようにしたら良いでしょうか?」という質問です。
韓国ではあいさつする時、「こんにちは」の代わりに「食事はしましたか?」と表現します。家族のことを「食べる口」と書いて「食口(シック)」とも言い、食べているかと「相手の健康」を気にしたり、「一緒に食べること」を大切にしたりします。
家族とは、共に生き、共に暮らす存在ですが、その中で最も大切なことの一つは、家族で時間と空間を共有する「家庭の食卓」です。
家庭生活の中で、礼拝や訓読会の時だけでなく、食事の時に「祈り」をささげるように、「食卓は第二の礼拝の場」でもあります。
食事の前後に、神様に感謝をささげ、いつも神様と共に食事をする姿勢を持ちたいものです。
食事は「生きる糧」であると同時に、「心を育む糧」にもなります。
仲の良い人と久しぶりに会ったら、「一緒に食事したい」と思うように、「おいしい食事を楽しく共有する」ことにこそ、幸せを感じるものです。
同じように、家族で楽しいこと、うれしいこと、おいしいことを、同じ場所で、同じ時間に共有することが大切です。
食事は体の成長に応じた「栄養素を提供する」と同時に、家族のコミュニケーションを通して「四大愛を育む場」ともなります。
しかし家族関係が悪いと、一緒に食事をしようとせず、別々になりがちです。どんなにおいしい食事でも、関係の悪い人と一緒に食べると楽しくないし、おいしくないからです。
家庭の食卓は、「家族関係のバロメーター」です。
食事が不規則になったり、バラバラに食べるようになったりしたら、それぞれが忙しいという理由だけでなく、家族の関係性に何かの課題がある可能性があります。
一般的にも、六つの「こ食」という課題が指摘されています。
第1は、一人で食べる「孤食」です。
第2は、家族がそろって食べているのに、それぞれが別のものを食べる、個人の食事という意味の「個食」です。
第3は、いつも同じものを食べる、食べるものが固定されている「固食」です。
第4は、パンや麺など、小麦粉食を主食とする「粉食」です。
第5は、食事の量が少ない「小食」です。
第6は、加工食品や味の濃いものを食べる「濃食」です。
このような六つの「こ食」に偏り始めたら要注意です。偏った食生活は、健康を害したりするだけでなく、性格形成や家族との心のつながりにも悪影響を与えるといわれています。
このような時、心掛けるべき二つのことがあります。
第1は、お店で売っている「食品」よりも、可能な限り家族のことを思いながら手間暇かけて作る「料理」を準備することです。
意外にも親に対する不満の中で、「食事がおいしくない」「同じ物だけ」「食べたいものがない」など、食事に関する不満が多いものです。
祈りを込めて、手間暇かけて「おいしい食事」を準備することこそ、愛情です。
時には、創意工夫して今まで作ったことのない料理に挑戦してみたり、子供の好きな料理にバランス良く他の食材も入れてみたり、デザートを準備することも必要です。
家族の喜ぶ姿を思い浮かべながら取り組んでみましょう。
第2は、家庭の食卓を「楽しい場にする」ことです。
食事をしながら子供に対して課題や問題を指摘したり、親の思いを長々と語り続けたりするのでは、せっかくのおいしい食事も台無しです。
むしろ長所や良い点を褒めたり、楽しかったことを聞いてあげたり、できる限り笑いや笑顔の多い食卓にすることが大切です。
このように、食事の準備に真心を尽くして、家族が一緒にバランスの良い食事をし、楽しい会話をしながら過ごすなら、その食事の場が家族を幸せに導いてくれることでしょう。
皆さんからの質問をお待ちしています。
また、お会いしましょう!