スマホで立ち読み Vol.3
『トランプ「超★保守改革」~神と自由を取り戻す!』(2)

 「スマホで立ち読み」コーナーで取り上げる第3弾は、いま最も話題となっている新刊『トランプ「超★保守改革」~神と自由を取り戻す!』(世界日報社刊)です。

 物議を醸す言動ばかりが注目されるトランプ大統領ですが、米社会の左翼支配を打ち破り、宗教と家庭の復権を進めていることは、日本ではほとんど知られていません。12年間のワシントン取材歴を持つ著者が日本の歪んだトランプ像を覆します。

 というわけで、いま必読の一冊。今回は、5回にわたってスマホで立ち読みしていただきます。

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早川 俊行(世界日報編集員)・著

(世界日報社刊『トランプ「超★保守改革」~神と自由を取り戻す!』より)

★プロローグ
トランプはなぜ戦うのか

(2)米建国の理念を蝕む左翼
 日本人の感覚からすると、米国の有権者がなぜ、政治経験がなく、暴言を繰り返し、国家の指導者としての品性にも欠けたトランプ氏を大統領に選んだのか、いまなお理解し難い側面があろう。だが、ハイジャック機に乗った感覚にいる米国民にとっては、とにかく窮地を脱することがすべてであり、政治経験や品格などは二の次だったのだ。何より求めるのは、コックピットの扉を突き破り、ハイジャック犯から操縦席を奪い返す闘争心と決断力、行動力にほかならない。これらの要素を備えていると有権者の目に映ったからこそ、トランプ氏は大統領に選ばれたのである。

 その証拠に、2016年大統領選の出口調査では、大統領に求める最も重要な資質として一番多かった回答は「変化をもたらすことができる」の39%で、そう答えた有権者の82%がトランプ氏に投票した。また、有権者の4分の1を占める保守的な白人福音派キリスト教徒の実に80%がトランプ氏に投票した。切羽詰まった米国民の感覚を理解することなしに、現在の米国内の政治対立を正しく分析することはできないだろう。

 では、米国の保守的な草の根有権者は、誰が米国をハイジャックしたと考えているのだろうか。それは、左翼勢力にほかならない。左翼勢力は過去数十年間にわたり、政界、法曹界、教育界、メディア、エンターテインメント界など、あらゆる分野に浸透し、影響力を拡大してきた。そして、リベラルな政策や価値観を広め、建国の理念やキリスト教に基づく伝統的価値観を蝕んできた。

 例えば、第4章で詳述するが、左翼勢力は、初代大統領ジョージ・ワシントンや独立宣言を起草した第3代大統領トーマス・ジェファソン、米大陸を発見したクリストファー・コロンブスら、これまで米国の礎を築いた偉人として尊敬されてきた人物たちを人種差別の象徴として断罪する動きを強めている。米国は邪悪な人種差別主義者によって建国されたという認識を国民に植え付けることで、建国の理念や伝統を徹底的に弱体化させようとしているのである。

 さらに、「Fundamentally Transform America(米国を根本からつくり替える)」と宣言してホワイトハウス入りしたバラク・オバマ前大統領が務めた28年間で、米社会の左傾化・世俗化の傾向は一段と顕著になった。愛国心の強い保守的な草の根有権者が深刻な危機感と怒りを抱いたことは容易に想像できる。(次週に続く)

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