2019.10.16 17:00
家族の絆づくり 87
愛と喜びが表裏一体の心情的生活
ナビゲーター:阿部 美樹
心情によって真の子女の立場を復帰
真の子女の心情を「孝情」と表現します。
真の子女になるためには何が大切なのでしょうか。
統一原理と統一思想の観点から確認してみましょう。
『原理講論』には、復帰摂理歴史の各時代における復帰のポイントが説明されています。
「堕落人間を復帰されるに当たっても、旧約前時代においては献祭により『僕の僕』としての立場を、旧約時代には律法により僕の立場を、そして新約時代には信仰によって養子の立場を、成約時代には心情によって真の子女の立場を復帰する、という順序で摂理を運ばれたのである」(『原理講論』第五章第一節、p.512)
このように、真の子女の立場を復帰するためには、心情を中心とした生活が最も大切です。それでは、万物や行いや信仰を土台にした心情的生活とは何でしょうか。
神の心情とサタンの心情
心情とは、愛を通して喜ぼうとする情的な衝動です。
真の子女となるためには、愛と喜びを求める心情的な生活が必要です。形だけ愛の実践をしたとしても心が伴っていなければ本物の愛ではありません。「愛して喜ぶ」「喜んで愛する」など、本来は愛と喜びは表裏一体です。
また、愛そうとする衝動は、喜ぼうとする衝動よりも強いので、愛の衝動は「一時的」なものであり、喜びの衝動は「二次的」なものといえます。故に愛は決して喜びのための手段ではなく、ただ「無条件的な衝動」です。
しかし、堕落人間の心の中には「神の心情」と「サタンの心情」が同居しているという問題があります。
神の心情とは、上記に説明したように「真の愛(他者のために自己犠牲)を通して喜ぼうとする情的な衝動」であり、一方、サタンの心情は「偽りの愛(自己のための他者犠牲)を通して喜ぼうとする情的な衝動」です。
今一度、自分の心の動機を見つめ直してみる必要があります。
真の愛を動機として喜ぶ生活を目指し、孝情を育む精誠の生活を心掛けましょう。