家族の絆づくり 72
行動する時の四つの動機

ナビゲーター:阿部 美樹

一生懸命に頑張っても実らない人

 一生懸命に頑張っている割には幸せになれない人がいて、適当にやっているようでも幸せになれる人がいます。

 何が違うのでしょうか?

 それは、行動する時の「動機(心の持ち方)」が違います。

 何事も「一生懸命にやる」「全力でやる」「頑張ってやる」からといって良い結果が出るとは限りません。
 「どのような心でやるか」という動機が結果に大きく影響します。仕事においても、家庭生活においても、教会活動においても、心の持ち方によって、その成果は全く違ってきます。

あなたはどんな動機で行動しますか?

 行動する時は、次の「四つの動機」に分けることができます。

 第一は、命令されて、指示されて「やらされる」「仕方なくやる」という動機です。心の中に「やりたくない」という本音があるので、投入した割にはあまり成果が上がらず、頑張ったとしても幸せを感じません。

 第二は、やるべきことを理解して、納得して「自らやる」という動機です。やるべきであり、やる必要があると理解しているので前向きに取り組みますが、これだけではモチベーションが上がりません。

 第三は、やることが好きで、うれしくて、楽しくやるという「喜んでやる」動機です。これは、心からやりたいことなので、モチベーションが高く、結果も実りやすく、やりがいと充実感があります。

 第四は、私が喜ぶだけでなく「相手を喜ばせたい」「相手を幸せにしてあげたい」という利他の動機です。このような愛の心を持って為に生きる人は、「やってあげる」のではなく、「やらせていただく」という謙虚な姿勢、無私の動機から行動しています。

 このように、幸せな人生を送るためには、「喜び」を求める姿勢が大切です。自ら喜んで行おうとする心、「喜ばせよう」という愛の心は、大きな幸せを実現する動機となるのです。