家族の絆づくり 71
「反省」と「悔い改め」の違い

ナビゲーター:阿部 美樹

課題・問題を振り返る「反省」

 「反省」と「悔い改め」は言葉が似ていますが、意味が違います。反省する人は多いのですが、悔い改める人は少ないのが現状でしょう。

 では、「反省」と「悔い改め」は、どのような違いがあるのでしょうか?

 例えば、ある行事の後に「反省会」を行い、その行事を振り返ることがあります。
 「何か準備段階で不備なことはなかったか?」「行事は予定どおり進行したのか?」「予定どおりの効果はあったのか?」「改善すべき問題点はなかったのか?」など振り返り、反省点を生かして、次の行事開催の教訓とします。

 反省とは、客観的にどんな問題があったのか、なぜ問題が起こったのか、誰が問題だったのか、といった問題探しに焦点が当たります。

自己の内面を振り返る「悔い改め」

 一方、悔い改めとは、その出来事を通して気付いた問題を、自分の課題として振り返り、自分の何を改めるべきかを考える姿勢です。

 目の前の出来事や人は、どんな内容でも、神様が与えてくださった出会いです。

 「鏡の法則」と言うように、自分の内面が映し出されているようなものです。顔を鏡に映すことで、正確に自分の姿を知ることができるように、出会った出来事や人を通して自分の課題や問題まで知ることができます。

 原理的には「相対基準」と表現することができます。目の前に、ある不祥事があったとしましょう。当然、誰かの不正や過ち、手違いがあるとしても、全てのことを自分の責任として捉えます。

 「誰の問題なのか?」という犯人探しをするのではなく、全ては「私の問題だ、私の責任だ!」と見つめて受け止めます。そして、「私に何ができるのか、何をしたらよいのか?」と考えて、自分が変化して成長しようとします。
 人生の主人公として、主人意識を持って「自己責任」を果たそうとする姿勢です。

 このように、悔い改めとは、神様のみ意(こころ)を尋ね求めながら謝罪し自己を改めることです。