家族の絆づくり 64
「成功」の反対は「失敗」ではない

ナビゲーター:阿部 美樹

成功の反対は「何もしないこと」!

 「成功」の反対は「失敗」だと思われていますが、本当にそうでしょうか?
 失敗したとしても、それで諦めなければ、失敗は成功に向けた一つの通過点でしかありません。

 仕事においても、スポーツにおいても、ある高度な技能を身に付けるためには、失敗を何度も繰り返してこそ、徐々に実力が付いて、できる人になっていきます。

 そのように捉えると、失敗とは成功に向けて気付きを与え、多くの教訓を示すものであり、成長のために不可欠な通過点です。ですから、失敗よりもむしろ「何もしないこと」こそ、成功の反対であると言えます。

 「できるだろうか」と思い悩む前に、一歩踏み出すことが重要です。「やればできる」と言いますが、厳密に言えば、やればできると保証されたものではありません。
 できなかったことでも挑戦してやることを通して確実に成長するのですから、「やれば伸びる」と言えるでしょう。やり続ける人には、失敗は何も気にならない出来事となります。

愛の秘訣は「愛するか愛さないかである」!

 「成功の秘訣は『できるかできないか』ではなく、『やるかやらないか』である!」というように、成功には能力よりも行動力が大切です。

 人間関係も同じことが言えます。
 「愛の秘訣は『愛せるか愛せないか』ではなく、『愛するか愛さないか』である!」というように、愛する能力や器があるかどうかではなく、相性が良いか悪いかでもなく、愛する行動力が大切です。

 愛するが故に、慕わしさやいとおしさが深まって関係性が良好になり、絆が築かれていくことでしょう。
 愛する思いが通じなかったり、誤解したり、理解し合えないときに大切なことは、諦めず愛する実践を継続することです。

 失敗を恐れて挑戦しなくなることが問題であるように、愛が実らないことを恐れて愛する行動をしなくなることが最大の不幸です。

 「成功の反対は何もしないこと」であるように、「愛と幸せの反対は愛することを諦めること」かもしれません。